井上&八重樫 試合で内山の再起促す
「ボクシング・ダブル世界戦」(8日、有明コロシアム)
WBO世界スーパーフライ級、IBF世界ライトフライ級タイトルマッチの調印式が6日、都内で行われた。記者会見では大橋秀行会長(51)が、井上尚弥、八重樫東両王者に対し、4月27日にWBA世界スーパーフェザー級王座から陥落した内山高志(36)=ワタナベ=の再起を促すような試合をと、異例の指示を出した。
プロモーターとしてあいさつに立った大橋会長が、日本の全ボクシング関係者、ファンを代弁する言葉を口にした。
「内山選手が負けて、日本ボクシング界が暗くなっている。この2人で暗いムードを何とか吹き飛ばして、内山がまたリングに戻って来たくなるような試合を見せてほしい」と、両王者に異例のゲキを飛ばした。両王者も望むところだった。
井上にとって内山は恩人でもある。「内山さんには右拳のケガを相談して、手術を勧めてもらった」と振り返る。現王座を獲得した14年12月のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦で右拳を脱臼する重傷を負った。同じ故障を手術で克服した内山のアドバイスで手術に踏み切った。「戻って来てほしいですけど、まずは集中するのがベスト」と、思いは内に秘めた。
拓大ボクシング部の後輩、八重樫はショックを乗り越えての初防衛戦となる。「内山先輩にはいろいろな思いがある。もし、仮に見てもらえるなら、先輩の刺激になる試合がしたい。“拓大魂”を見せようかな、と思っている」と、先輩にささげる激闘を誓った。





