内山の右拳復活!V9防衛へ死角なし

 「WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 すさまじい右パンチが佐々木トレーナーのミットに次々と突き刺さる。昨年の大みそかか以来9度目の防衛戦に臨む内山高志(35)=ワタナベ=が17日、都内のジムで練習を公開し、右拳の完全復活をアピールした。

 10年1月、三浦隆司(当時横浜光、現帝拳)を下した3度目の防衛戦で右手根骨と中手骨を脱臼し、手術を受けて以降、右は全力で打てなくなった。「2度目の防衛戦以降、右でダウンを取ったことがない」。唯一の弱点でもあったが、1年間試合を離れて回復。「右ストレートがこれだけ強く打てるのは3年ぶり。たたき込むイメージがある」と言う。

 右拳の故障に悩んだ時期、左を徹底的に練習した。「苦手の左フックやアッパーを磨いたのがプラスになった。ボクシングが広がった。ケガの功名だと思う」と笑った。

 11月に35歳になった王者に衰えは見えない。鋼の肉体を支えるのは食生活。「食べ物にはこだわる」と言い、お気に入りが野獣の肉(ジビエ料理)だ。「イノシシやシカ肉をよく食べています」とスタミナ源を明かした。

 30、31日には8試合の世界戦が集中する。抜群の破壊力を誇る右ストレートを取り戻したノックアウト・ダイナマイトは「一番面白い試合をしたい」と、ナンバーワンの存在感を見せつける。

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