【スポーツ】亀田ファミリーが日本ボクシング界復帰へ

 ボクシング史上初の3兄弟で世界王座を獲得した「亀田3兄弟」が日本のリングに復帰する。

 亀田ジムは2013年12月、次男・亀田大毅の「負けても王座防衛問題」を巡り、日本ボクシングコミッション(JBC)が会長らの資格をはく奪。14年には日本ボクシング協会(協会)からも除名処分を受けた。

 長男で元世界3階級制覇王者の亀田興毅(29)と協栄ジムの金平桂一郎会長(50)が7日に都内で会見し、三男で元WBO世界バンタム級王者の亀田和毅(25)が協栄ジムに所属し、日本リング復帰を目指すと発表した。協会もこれを全面的に後押ししている。

 和毅は15日にメキシコで予定されている試合終了後、帰国して規定の健康診断を行い、ライセンスを申請する。興毅は「和毅がまた日本でできることになって純粋にうれしく思う」と話し、金平会長は「できるだけ早く試合ができるよう努力する」とした。

 ライセンスを発行するJBCと亀田側は、資格停止で損なわれたファイトマネーなど6億6千万円の損害賠償を巡り係争中。これが障害になる見方もあるが、一方で亀田側からの絶好の歩み寄りの機会と見る向きもある。「これを機に、訴訟取り下げに向けた話し合いができるのではないか。お互いにプラスになる解決法があるはず」(協会幹部)というものだ。

 亀田側も、和毅の日本復帰だけが目的ではない。8月末には東京・三軒茶屋の「K3BOX&FIT GYM」が移転のため一時閉鎖した。協会加盟のジムでないため、プロボクサーの育成もできなかった。再出発に当たって興毅は「いずれは会長として選手を育成していきたい」と、目標を明かした。

 「自分はボクシングで育ててもらった人間。恩返しは考えている。ボクシング界を面白く、よくするプランはいくらでもある。オレもようやく動き出せる」と豪語した。

 それもこれも、協会に復帰し、JBCのライセンス発行があってこそ。亀田ファミリーと日本ボクシング界は、恩しゅうを超えて共に歩み出せるか。(ボクシング担当・津舟哲也)

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