デイリー杯クイーンカップは誰の手に?

 2週連続の大雪により、JRAの第1回東京競馬は3日目(2月8日)から6日目(16日)までが中止となった。天候の影響による4開催日連続の中止は前代未聞の出来事。出走馬の体調維持が難しいせいか、代替開催で2月10日に行われた3日目では3連単で20万円以上の高配当が4つのレースで飛び出した。18日は5日目(15日)の代替開催。穴党は異例のJRA火曜開催を手ぐすね引いて待っていることだろう。

 火曜メーンは3歳牝馬のデイリー杯クイーンカップ。3日間の順延、回復が遅れている馬場状態といった過酷な状況を、繊細な乙女たちが乗り越えられるかが馬券検討のツボになりそうだ。出走馬16頭のうち15頭が関東馬。全馬は12日に本追い切りを終えている。そのあとに時計を出している馬は、調子落ちがないと判断してもいいのではないか。

 おそらく1番人気であろうフォーエバーモアは、16日に美浦坂路を4F58秒0で登坂。17日にも美浦Dコースで元気な姿を見せている。陣営も「きっちり勝っておきたい」と力が入っており、調整に抜かりはなさそうだ。初の関西遠征となった阪神ジュベナイルフィリーズ(JF)では前走からプラス体重で出走できたように、精神的にも強いタイプと判断できる。左回りは2戦2勝。付け入る隙があるなら道悪馬場の巧拙だが、ネオユニヴァース産駒ならあっさりこなしても不思議ではない。

 同じく人気になりそうなマジックタイムは、阪神JFで前走からマイナス12キロでの出走だった。それでもG1で6着なのだから能力は認めるところだが、繊細な部分をどうカバーしていくのか、陣営の腕の見せ所だ。

 唯一の関西馬シュヴァリエは、ずっと東京競馬場での滞在。普通なら大きなハンディのはずだが、渋った馬場の方がいいタイプだけに大雪の恩恵もありそうだ。

 東京新聞杯では格上のショウナンマイティが不発。月曜の競馬を見る限り、芝のレースでは追い込みが利かず、ある程度前のポジションを取っていなければ勝負にならなかった。フォーエバーモアとともに16日に美浦坂路でケイコをつけたツクバアスナロ(4F56秒5)とカノーロ(4F60秒5)は馬券で抑えておきたいところだが、道中の位置取りが気にかかる。

 考えれば考えるほどフォーエバーモアで堅そうだが、すんなりいかないのが代替競馬の怖いところ。平日開催で恐縮だが、クラシックに直結するデイリー杯クイーンカップを忘れることなく注目していただきたい。

(デイリースポーツ・秋山哲範)

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