球児、涙の入団会見「倒れてもいい」

ユニフォームに袖を通した阪神・藤川球児はボールを手にポーズを決める=大阪市内のホテル(撮影・田中太一)
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 2012年以来の阪神復帰が決まった前四国ILp・高知の藤川球児投手(35)が24日午後、大阪市内のホテルで入団会見。「これからは全身全霊、グラウンドでいつ倒れてもいい覚悟でやれることになり本当にうれしく思います」と意気込みを語った。背番号は「18」に決まった。

 まばゆいばかりのフラッシュを浴びる中、藤川は「まずはタイガースを離れて3年間、いろんなことがありました。さっき契約書にサインをしてやっとタイガースのことを話していいという、自分の中の決まり、入り口を通過しました」と感極まった様子も見せ、時折、言葉を詰まらせながらハンカチで涙を拭う場面もあった。

 今回の阪神復帰にあたり、一番実現させたい願いはファンとの優勝パレードだという。「(会見中に)涙を流したように見えたかもしれませんが、涙はこぼれていません」と笑顔を浮かべた藤川。続けて「僕がタイガースに戻った一番(の理由)はパレードしたい。パレードして、僕たちが喜ぶんじゃなくて、関西の人たちに喜んでもらうのが一番。そのときは僕じゃなくて皆さんに泣いてほしい」と言葉に力を込めた。

 藤川は2012年オフに海外FA権を行使して米大リーグ・カブスと契約。しかし1年目の13年5月に右肘を故障し6月に手術を受けた。14年オフにFAとなり、レンジャーズへ移籍したが、今年5月に自由契約に。その後、日本球界復帰を視野に古巣阪神との間で交渉を重ねたが、最終的には不調に終わり、6月に生まれ故郷の四国ILp・高知への入団を表明。高知では先発、中継ぎとして6試合に登板し2勝1敗、防御率0・82の好成績を残していた。

 阪神では、10月に今季限りで退任した和田監督に代わって金本新監督が誕生。現役時代に藤川とともに常勝猛虎を支えた同監督も藤川の獲得を希望し、再交渉を開始した球団を強力にバックアップ、球団と現場の熱意を伝えてきた。

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