井上尚弥 挑戦者のカウンター警戒

練習を終えたカルモナ(右)
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 「ボクシング ダブル世界戦」(8日、有明コロシアム)

 WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(23)=大橋=に挑戦する同級1位のダビド・カルモナ(25)=メキシコ=と、IBF世界ライトフライ級王者・八重樫東(33)=大橋=に挑む同級10位のマルティン・テクアペトラ(26)=メキシコ=が3日、都内で練習を公開した。試合まで1週間を切り、ともに軽めに動いただけだった。

 カルモナは13年に、当時の同級王者のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)に世界初挑戦したがTKO負け。14年には、井上への初防衛戦の挑戦権をかけた同級暫定王者決定戦で、ワルリト・パレナス(フィリピン)と引き分けた。今回、3度目の世界挑戦。

 視察した大橋秀行会長は「ガードがしっかりしていて基本に忠実。尚が圧力をかけに行ったとき、カウンターをもらわないようにしたい」と話した。父親の井上真吾トレーナーは「テクニックがある。パンチの打ち方も独特で、いろいろな角度から打って来る。コンビネーションも最後にアッパーを持ってきたり、1、2発避けても、3、4発と意識して作ってくる感じ。うまさ対強さになる」と警戒した。

 一方、世界初挑戦のテクアペトラはミットは打たず、シャドーとサンドバッグで細かいパンチを打ち続けた。

 大橋秀行会長は「手数もスタミナも相当ある。手を出しっぱなしのまま、12回までいくんじゃないか激しい打ち合いになる。八重樫には顔が腫れないよう、塩分を控えろと伝える」と激闘対策を明かした。

 今回、八重樫のダメージを懸念し、「打ち合うな」と指示して来た大橋会長だが相手を見て方針変更、そこで「塩分控えめ指令」だ。「塩分を控えると腫れが少なくなる。ロマゴン(ローマン・ゴンサレス)の時がそうだった。前回(メンドサ戦)は油断して、腫れちゃったから」と、二の轍は踏まない。

 世界初挑戦のテクアペトラ自身「攻撃的で打ち合いが大好き」と認める。「海抜4000メートルの高地を走り込み、スパーリングも120ラウンドやって、いい仕上がりだ」と自信を見せた。

 ニックネームは「Diablo」(悪魔)で「トレーナーが、周りの人に恐れられるようにと付けてくれた」と明かした。一見優男風ではあるが、大橋会長は「いや、ああいうのが危険なんです」と油断はさせない。

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