「ＷＢＡ世界スーパーフライ級タイトルマッチ１２回戦」（２７日、大田区総合体育館）

　トリプル世界戦として行われた防衛戦で、王者・河野公平（３５）＝ワタナベ＝が３度のダウンを奪って、同級７位の挑戦者・インタノン・シッチャモアン（２９）＝タイ＝を圧勝判定３－０（３者とも１１９－１０６）で下し、３度目の防衛を果たした。

　序盤から的確にジャブ、右をヒット。４回、正面からドンピシャでワンツーをたたき込み、相手に尻もちをつかせた。５回にも右でダウンを奪い、７回にもロープに詰め、猛ラッシュでリングにぶっ倒した。

　終盤も強烈な右を連打しあと一歩まで追い詰めたが判定。リングでは「スカッと倒したかったけど、倒しきれず残念。課題はある。もっと練習して強くなる」と頭を下げた。

　それでも対タイ選手は７勝（５ＫＯ）無敗と無類の強さを発揮。昨年１０月、延期が繰り返された末、米シカゴで亀田戦が実現。判定で完勝し亀田興毅氏を引退に追い込んだ。

　「普通に歩いていても声をかけられるようになった」と、知名度は格段にアップ。１４年大みそか以来の国内リングで“亀田に引導を渡した男”の実力を見せ付けた。

　昨年３月、シンガーソングライター・みなみらんぼうの長女・芽衣夫人と結婚。「奥さんが応援して近くで見てくれていたので」と、食事面で支えてくれた愛妻に勝利をプレゼント。７月の挙式に花を添えた。