王者・中谷正義が2度目の防衛に成功

王座を防衛した中谷正義(左)をねぎらう井岡一翔(撮影・保田叔久)
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 「東洋太平洋ライト級タイトルマッチ」(28日、神戸市立中央体育館)

 王者・中谷正義(25)=井岡=が宇佐美太志を判定3-0で破り、2度目の防衛に成功した。序盤、182センチの長身からのジャブで試合を支配したものの、3回、反撃を食らった。12勝中、9KOを誇る岐阜のホープに右カウンターを浴びてグラつくと、中盤にも左フックを被弾し、危険な場面もあった。

 手数とパワーに勝る王者が最後まで優勢に進め、最大8ポイントの大差を付けたが、予想以上に手こずったことで試合後は不満顔。「全然、納得いかない。苦戦です。相手もよく研究してきて強かった。調整は100点だったけど、試合内容は50点」と自らに厳しく振り返った。

 元世界2階級王者・井岡一翔、元WBA世界ミニマム級王者・宮崎亮はジム同僚で興国高の同級生。「早く2人と同じ世界のベルトを」とライバル視し、切磋琢磨してきた。

 ジム近くのコンビニ店で週4回、午前8時~午後5時までアルバイト。初防衛後後、中古車を購入した。「満員電車が苦痛で…。風邪が移るのも心配だし」とボクシング環境をしっかり整えた。

 井岡一法会長は「ライト級でこれだけのスピードを持つ選手はいない」と内容に合格点。世界でも激戦区のライト級。防衛を重ね、世界挑戦チャンスが巡るのを待つつもりだ。

 「攻撃力も足りない。ディフェンスも甘い。世界へ行ったらKO負け」と上だけを見据える25歳は反省しきり。「次は僕より格上と戦いたい。勝つと言われる試合でなく、僕が挑戦するような試合。その方が僕は乗れる」。世界チャンスへ向け強敵との対戦を熱望した。

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