【皐月賞】祭りだ!サブちゃん夢実現へ

 「皐月賞・G1」(19日、中山)

 “祭り”の準備は整った。トライアルのスプリングSを制し、3戦無敗のまま駒を進めてきた西の期待馬が絶好調をアピールした。演歌界の大御所・北島三郎(登録名は大野商事)所有馬キタサンブラックは、栗東CWで3頭併せの最終追い切り。一番外を回り、余裕の手応えのまま最先着を決めた。

 全体時計は6F81秒1-38秒3-12秒1。2週連続で追い切りに騎乗した浜中俊騎手は「先週よりも良かった。動きがスムーズでした」。ゴール前でフワフワとして頭を上げた1週前追い切りとは違い、集中力を持続したことに安どの表情を見せる。清水久詞調教師も「具合もいいし、何も心配事がない。これだけの馬に巡り会えたので、悔いのないようにしたい」とG1獲りに力を込めた。

 サブちゃんにとっては、長年の夢をかなえるビッグチャンスだ。馬主に興味を持ったのは1960年代(『大野商事』名での馬主登録は73年)。先輩の春日八郎から「馬はいいぞ」と勧められたのがきっかけだった。

 長男の龍氏にちなんで名付けた所有馬第1号の『リュウ』がいきなり新馬戦を勝利。「デビュー曲が100万枚のヒットを飛ばしたみたいだったね」と完全にハマり、それから40年以上もの間、ロマンを追い続けてきた。

 キタサンブラックのほかに、キタサンチャンネルでG2(01年ニュージーランドT)、キタサンヒボタンでG3(01年ファンタジーS)を制しているが、G1は9度の挑戦で01年阪神JFの4着(キタサンヒボタン)が最高だ。

 「G1を勝って競馬場の大観衆の前で歌いたいね。インタビューでいきなり、♪は~るばる来たぜ~ここまで~って」。創刊当時には予想コラムを寄せていた、デイリースポーツ僚紙・競馬新聞『馬サブロー』のインタビューでそう話していたが、スプリングS勝利時も「次、勝ったら歌っちゃうよ!」と宣言した。もちろんレース当日は中山競馬場に駆け付けて愛馬に声援を送る予定だ。『4・19中山公演』の主役は誰にも譲らない。

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