首相ワイドナ出演 フジ社長はPR否定
フジテレビの亀山千広社長(59)が22日、局内で定例社長会見を開き、安倍晋三首相が出演予定だった17日放送の「ワイドナショー」が熊本地震により放送が取りやめとなった説明や、出演を依頼した経緯について語った。
出演については、「首相というよりも、人間・安倍晋三がどういうことを考え、どうコメントするんだろうということで出演をお願いして、出演する運びとなった」と説明。17日の放送は番組ごとなくなり熊本地震の特別報道番組に切り替わった。この経緯について、「一にも二にも震災でございまして、本震があって以降、報道番組をやろうと。あの番組は旬なテーマということで言うと、地震が起きた日の昼間に撮ったものなので、時期的にまったく地震に触れておりませんし、そういう意味で報道特番の方が良いだろうと聞いています」と説明した。
収録ずみの安倍首相の出演部分に関しては、次回24日も放送予定はないという。
衆議院の北海道5区、京都3区補選の選挙期間中に、与党・自民党の党首である安倍首相の出演が予定されたことには、報道の公平性の面で問題があったのではないか、とする質問も出た。亀山社長は「番組のカラー、色が政治的なことを聞く番組ではないということと、いろんな話題、ニュースを聞く(ということ)。その出演者の1人が総理だったということを考えると、補選に影響があったとは考えませんでした」との見解を示した。
また、安倍首相の発言内容について「ご本人が補選の候補の名前を言ったり、自民党の政策を言ったり、地域で言われているような論点を語られた時は、当然、切る(カットする)つもりでおりました」と編集段階で注意する予定だったことを強調。こうした面からも「何重にもチェックを入れて放送するつもりでおりましたので、補選に影響はないと判断しました」とした。
