森光子さん“最後の弟子”が秘話明かす

 2012年に死去した女優・森光子さんの“最後の弟子”とされる俳優の岡本敏明(72)が18日、大阪市の近鉄百貨店上本町店で、19日から同所で開催される「女優 森光子展」の内覧会に出席。生前の森さんの思い出などを語った。

 数多くの舞台に出演してきた森さんだが、とりわけ61年の初演から主演を務め続け、前人未到の2000回公演を達成した「放浪記」が名高い。劇中の名物シーンだった「でんぐり返し」は08年1月のシアタークリエ公演から封印された。

 岡本によると、その前回公演となる06年10月の名古屋・中日劇場での公演で、立て続けに3度、でんぐり返しを失敗したことが契機だったという。「うまく回れなかったんですよ。右の方に崩れて。また元に戻ってもう一度回ったら、今度は左にくずれちゃった。3回アタックして3回失敗したら、お客さまが『森さん、もういいよ』っていう感じで拍手されて…。できなくなってる自分が許せなくなっていた」と明かした。

 結果としてその後、「演出家と東宝のお偉方が『森さん、頸椎(けいつい)痛めたらお芝居できなくなっちゃうから、お願いだからやめて下さい』って頼んで」と、でんぐり返しの封印が決定。森さんは務めて明るく、ショックを感じさせないように振る舞ったというが、岡本は「泣けて来ちゃいましたね…」としみじみ語った。

 また、東山紀之(49)ら、ジャニーズ事務所のタレントと親交が深かったことにも触れ、「東山さんは、先生(森)の舞台にも出られましたけど、地方公演で食事してる時とかに出会うと、いつの間にか全員分支払っていたり…。すごく気遣いをなさる方でした」と話した。

 展覧会は19日から12月9日まで開催され、史上最長級となる50メートルに及ぶ年表や、「放浪記」で着用した衣装などを展示。岡本も21日まで参加し、“語り部”として森さんのエピソードなどを語るという。

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