太田光 安保反対デモの有効性に疑問

 漫才コンビ・爆笑問題の太田光が20日放送の「サンデージャポン」(TBS系)で、安保法制に反対するデモの有効性に疑問を呈した。反対世論が高まることで、それと戦う政治家を目指す安倍晋三首相をアシストしてしまうと主張。「(デモをしても)結果的に自分のやりたいこととは別に結果的に協力してしまう形になってしまい、有効性がないと思う」と述べた。

 太田は06年に「憲法九条を世界遺産に」(集英社、中沢新一と共著)を上梓するなど、憲法九条を守るべきというスタンスをとっている。九条については「そのまま残せ」という考えは変わっていないが、「デモに関しては当時から懐疑的だったんです」と語った。

 その理由に、安倍首相の祖父・岸信介元首相が激しい反対を押し切って60年に米国との新安保条約を調印、成立させたことが背景にあると、太田は主張した。安倍首相にとって、戦う相手は「反対世論」だとし、「機動隊も出て、警察も出て、学生が国会に突入して死者も出た。それでも岸さんは『声なき声を聞く』って言って政治信条を通した。それが戦う政治家であり、安倍さんが目指す姿だったわけなんです」と持論を展開した。

 激しいデモや反対意見に対して自身の政治信条を貫くことこそが、安倍首相のやりたかったことと見る太田は、「そのタイミングでデモの声が上がるのは、安倍さんにとっては自分のやりたいことの舞台装置がどんどん整っていっちゃうことになる。僕はデモに参加している人を決して否定はしないけど、全部、安倍さんのやりたいことを…。結果的に自分の(デモをしている人の)やりたいこととは別に結果的に協力してしまう形になってしまい、有効性がないと思う」と語った。

 憲法改正という視点では、今回の安保法制が成立したことで、「僕は九条護憲派ですけど、憲法改正はうんと遠のいたと思う。安倍さん、二度とこれできないです。こういう騒ぎになったことは二度とできない」と指摘した。このことは安倍首相が掲げる「戦後レジュームの脱却」と反することだとして、「戦後レジュームを継続してしまったと思うんです。そうすると、安倍さんを支持していた人に安倍さんはなんて説明するのか。安倍総理には説明責任があると思います」と意見を述べた。

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