京本政樹 つんく♂の生きる決断に敬意

 1日に9年ぶりニューシングル「Doubt~ダウト~」をリリースした俳優の京本政樹(56)が12日、大阪市内でファン200人を集めて自身初のトーク&握手会を行った。イベント終了後、報道陣の取材に応じ、4日に声帯全摘出を公表したつんく♂(46)にエールを送った。

 「つんく♂さんは僕より年下の方ですが仲良くしてもらっています」と明かし、「『24時間テレビ』で一緒に歌った記憶もあるし、つんく♂さんと一緒に撮った写真もいっぱい残ってます」と告白。「もちろんこれからもつんく♂さんの歌を聞きたかったことは本音ですけど、またどういう形で立ち直られるかということを願っています」と期待を込めた。

 06年4月、京本は特撮ヒーロードラマ「牙狼<GARO>」の出演者で結成した「GARO Project」をプロデュース。5人組ユニットのデビュー会見で「ハロプロに対抗して、ガロプロです。ライバルはハロプロ」とプロデューサーとしてのつんく♂を意識した発言をしていた。

 京本も20代後半には俳優業と並行して、東京・日比谷や京都・円山公園などの野外音楽堂で派手なコンサートを展開していた。しかし、30歳を前にして「二兎(にと)追う者は一兎(いっと)も得ず。音楽は趣味にしよう」と決断し、役者道を突き進んだ。

 そんな京本にとって、「つんく♂さんはモーニング娘。を生み出して、ご本人もシャ乱Qで一世を風靡(ふうび)しました。音楽で世に出る、つんく♂さんとかはうらやましい存在だった」と明かした。10歳も年下のつんく♂に対し、終始「さん」付けで呼んでいたのも尊敬の念からだった。

 「あの声が聞けないのは寂しいですね」と残念な思いは隠せない。それでも「つんく♂さんが奏でる詞とか曲は絶対に生まれてきますよ。やはり生きることを選択してくださったおかげでわれわれはそれを期待できる」と大英断に敬意を表していた。

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