女子アナ内定裁判清廉性主張なく和解か

 今年4月にアナウンサーとして入社する内定を日本テレビから出されていた大学4年の笹崎里菜さんが、東京・銀座のクラブでアルバイトをした経験があったことを理由に内定を取り消されたことは不当として、日本テレビを相手に起こした地位確認を求める訴訟の和解へ向けた協議が7日、東京地裁で行われ、和解が成立する見通しが立った。笹崎さんの代理人は、日テレ側が主張した「アナウンサーの清廉性」について法廷で議論もないまま終わるとの見解を示した。

 「急転直下のスピードだった」。原告代理人の緒方延泰弁護士も漏らすほど、ホステスのアルバイト歴を理由に内定を取り消された笹崎里菜さんが日本テレビを相手に起こした地位確認訴訟(入社を求める訴訟)は急展開を見せた。当初、争う姿勢を見せていた日本テレビ側が大幅に譲歩したとみられる。

 緒方弁護士によると東京地裁は近日中にも双方に和解案を示す予定だといい、早ければ次回期日の今月15日よりも前に和解が成立する。笹崎さん側にアナウンサーとしての日本テレビ入社以外、和解に応じる意思はない。

 訴訟の主な争点は2点あった。1つは笹崎さんがホステスのアルバイト歴を入社内定前に日本テレビに伝えなかったことが「虚偽申告」にあたるかどうか。もう1つは日本テレビが主張した「アナウンサーに清廉性が求められる」ことが正当かどうか。

 「虚偽申告」について緒方弁護士は「なかった」と主張。笹崎さんがアルバイト歴の記入を求められたのは13年9月のセミナーでのこと。緒方弁護士によると、日本テレビの答弁書には「セミナーということで採用の正式な場ではない。正式には(14年)1月に採用試験があるので『同じものを書いてもらうので練習だ』という趣旨でその場で書かせた程度のものだと書かれている」という。正式なものではない以上、「虚偽申告にも当たらない」との見解だ。

 さらに、正式な採用試験がある14年1月よりも前に笹崎さんはアナウンサーとしての採用内定通知を受けている。つまり、正式な試験と告知された上でアルバイト歴を申告する場がなかったことになり、「そのまま内定を受けたのだから虚偽申告はなかった」との主張を展開している。

 もう一方の「清廉性」についてはどうか。こちらは、和解が視野に入った現状を考えると、緒方弁護士は「主張がないまま終わると思う」との見解を示した。

 笹崎さん側と日本テレビ側の双方が意見を主張するとすれば次回期日の今月15日。しかし、緒方弁護士は「和解がまとまれば15日よりも前」としており、成立した場合は15日の期日は取り消されるため、清廉性が必要かどうかは議論すらされないままとなる。

 当初から笹崎さんの今年4月入社を主張してきた緒方弁護士は「私どもが望んでいる方向でおそらくいくと思います」と自信を見せた。

 大きな注目を集めた女子アナ内定取り消し裁判。アナウンサー職に限らず、同様のトラブルを避けるためには、求める資質や経歴を正式な採用過程で確認することが採用側にも被採用側にも必要であることが改めて浮き彫りとなった。

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