【一問一答】錦織「自分の方が」
「テニス・楽天ジャパン・オープン・準々決勝」(9日、東京有明テニスの森公園)
世界ランク6位、第2シードの錦織圭(25)=日清食品=は同14位、第6シードのマリン・チリッチ(27)=クロアチア=と対戦した。3-6、7-5、6-3の逆転勝利で、優勝した昨年に続く準決勝進出を決めた。第1セットを落としたが、「自分の方がいいテニスをしていた」と自信を持ってプレーを続けたことが勝利につながったと語った。以下、試合後の錦織の一問一答要旨。
(試合直後、コート上で)
-逆転勝利。
「出だしは悪くなかったですけど、チリッチも集中力を高くプレーしていた。チャンスがありながら落とすのは集中力にかける部分があったんですけど、セカンド(第2セット)からすごく粘り強い試合ができたので、最後1ブレーク先にできて、リラックスしてできた。勝ててうれしいです」
-最終セットは何を考えたか。
「出だしから無心でやっていたので、そんなに考えることもなく集中してプレーができていた。いいプレーもできていましたし、最後、集中力ですね。体力もなくなりつつある中で、大事なポイントでギアを上げられたのが勝てた要因だと思います」
-準決勝へ。
「ここからより高いパフォーマンスが求められるので、明日からより集中して決勝へ行けるように頑張るので、応援をよろしくお願いします」
(記者会見で)
-試合を振り返って。
「出だしから自分の方がいいテニスをしてたし、チャンスもあったので、ファーストセットにひとゲームだけ悪いゲームがあり落としてしまって。自分がそんなに悪くないのは分かっていたので、同じプレーを続けて、集中力を保って粘り強くプレーしてました。ファイナル(第3セット)も集中力を上げて、先にブレークできた。自信を持ってリターンゲームはファイナルはできていたと思います」
-勝因は。
「(大会中で)一番風が強かったですね。一昨日は半分しめていたので。今日はすごく、前後も風があったし、上空でも違った風があったのでやりにくい一日でしたけど。サーブは最初はいっていなかったですけど、徐々にいいリズムをつかめていたので。ファイナルはアンフォーストエラー(自分から犯してしまったミス)も少なくプレーできて、しっかり深く打てていたので、ミスも少なく攻撃的にプレーできていた」
-チリッチのサービスは。
「読んでいたところが逆にくる場面が多かった。自分も研究していたし、それを分かって反対側に打ってきていたのをコート上ですごく感じていた。いいところに入ってエースの数もすごく多かった(23本)。エースの数が多くても大事なポイントを取ればブレークできて最後、勝てるので。相手のサーブがいいのを気にせず、ワンチャンスを待ってプレーしていました」
-ミスが多かったように見えた。
「そんなこと言われましてもね(笑)。そういうこともあります(笑)」
-セカンドサーブのポイント奪取率も高かった。
「攻めてくるのは分かっていたので散らしてくるのは分かっていましたし、タイミングがあっていないので、変化をつけたというより、あっちのミスも多かったので」
-チリッチとの対戦は10回目。試合を重ねると思いも違ってくるのか。
「友情が芽生えるとか?(笑)。こんなに対戦してたんだというのは(過去に)9回もやってるんだと。年も近いですし、やればやるほどお互いのテニスは分かってくるので。分かってくると、どれだけ作戦を変えていけるかだったり、勝っている方は変えなくてもいいだろうけど、相性が良くない人には(作戦を)変えてテニスをしていかないといけないので。そういう楽しみ方もあるというか。作戦の変え方は回数を重ねるごとにあると思います。友情はかなり芽生えると思います(笑)」
(続けて)「(ミロシュ・)ラオニッチだけはメディアさんが(ライバル関係を)つくったところもあるので、いいライバルというか。去年、すごく対戦回数も多かったので」 -肩の治療を受けた。
「ちょっと痛かったので、治療を受けました。でも大丈夫だと思います」
-ワンチャンスを逃し不安になることはないか。
「悔しさは残るけど、ジュースだったり、ブレークポイントを少しでも自分が得ていれば、ゲームを落としたといても相手にはプレシャーになっているし、疲労感も出るし、集中力もつかっているので、次、チャンスがくるのは流れ的にはある。そういうゲームがある時は結構、ポジティブに。落としたとしてもいいゲームだったと思うようにしているので。でも最初、今日のバックのダウンザラインのパス(パッシングショット)でイージーなポイントもあったので、取り切れなかったのは一つ反省点だと思います」
-錦織フィーバーにも慣れてきたか。
「年々すごいですね。練習後にカートから帰ってくる時に、こんなこと言っていいのか分からないですけど、動物園にいるライオンってこんな感じなのかなと(思った)。すごくうれしかったですね。ファンに見てもらえるのは、テニスがよりポピュラーになっているのを感じているので。見るだけでなく、帰って子どもたちとプレーしたり、プレーアンドステイでテニスの楽しさを感じてもらったりしているので。自分もオフシーズンにそういうイベントに参加できたらいいなと思います」