宇良白星デビュー 奇手は出ず肩透かし
関学大から初めて大相撲入りした西序ノ口9枚目の宇良(木瀬部屋)が11日、東京・両国国技館で行われている大相撲夏場所2日目で見事に白星デビューを飾った。右からの肩透かしで寿ノ富士(伊勢ケ浜部屋)を下し、「相手の体勢が思ったより低かったけど、体がよく対応してくれた」とホッとした表情を見せた。
アマ時代には奇手・居反り(いぞり)や足取りなどアクロバティックな決まり手を繰り出して注目された。しかし、プロ入りしてからは師匠の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)の指導方針で、体づくりと基本の習得に務めている。
大学時代とは違う稽古方法や、相撲部屋の生活に慣れるために勉強の日々。これまでは自分より体の小さな相手としか稽古したことがないそうで、巨漢ぞろいの中でハードな鍛錬を積んでいる。「この前、初めて整骨院に行きました」とも話した。
今場所初めて番付にしこ名が載り、地元やお世話になった人に50枚ほど送付した。目標はもちろん優勝かと思いきや、「5勝2敗です。目標を7戦全勝にすると、ひとつ負けた時に気が抜けてしまいそうなので」と独特の考え方を披露した。とはいえ、テレビのバラエティー番組で特集が組まれたテクニシャンが、これから本場所の土俵でどんな技を見せてくれるのか。ますます目が離せない。
