大谷翔平「S1」特別球に敵軍左腕が不快感「いい気はしなかった」日本人最多本塁打記録が懸かった打席限定で使用「リズム狂った」

 「ドジャース3-6パドレス」(14日、ロサンゼルス)

 フィールドに不穏な空気が漂った。八回のドジャースの攻撃。先頭で大谷が打席に入ろうとしたところで一塁側のパドレスベンチからシルト監督が飛び出し、球審に向かって言葉を発した。試合は一時中断した。

 事の発端は大谷の打席に時に使用されている特別球だ。松井秀喜を超える日本選手新記録となる通算176本塁打が懸かった打席。記念球を巡るトラブルを防止するため、米大リーグ機構(MLB)は通常の使用球と区別するために「S1」の青い刻印を入れたボールを使っている。

 この日も例外ではなく、パドレスの先発だったダルビッシュは大谷を打席に迎えるたびに球審から渡された特別球を投げていた。ところが、八回のマウンドに上がった左腕のペラルタは違った。

 「いい感触のボールを投げる準備をしてるところで、球審が近づいて交換するように言ってきたんだ。あまりいい気はしなかったよ。何が起こっているのかもよくわからなかった」

 状況をあまり理解していなかったこともあったようで、ペラルタは球審から投げられたボールをいったんは一塁側ベンチ脇にいるボールボーイに投げ捨てる。「説明されて理解はしたけど、あの時は自分としてはチームが勝つことしか考えていなかった」。

 球審から渡された2つ目のボールで試合再開。初球のチェンジアップを大谷に強振されて中前打を許したが、後続を断って3ホールド目を記録。ペラルタは「ボール交換で少しリズムが狂ってしまったけど、持ち直して後の打者を抑えることができた。チームも勝ったし、今日の結果には満足している」。勝利に沸くクラブハウスで9年目のベテランは最後まで笑顔を見せることはなかった。

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