【マイルCS】ミッキーアイル魅せたど根性V 次の目標は来春、高松宮記念

 「マイルCS・G1」(20日、京都)

 先手を奪ったミッキーアイルが粘り込み、14年NHKマイルC以来2度目のG1制覇を決めた。逃げ切り勝ちは91年ダイタクヘリオス以来、25年ぶり2度目。なお、騎乗していた浜中は直線で外側に斜行したため騎乗停止処分を科せられた。2着にはイスラボニータが入り、1番人気サトノアラジンは5着に敗れた。

 ウイニングランを封印。勝者を迎えるスタンドを静かに見つめた後、ミッキーアイルの馬上から下りた浜中は、検量室へと歩を進めた。最後の直線で外側に斜行。真っ先にゴールへと飛び込んだのだが、審議対象となっていることは十分過ぎるほど理解していた。

 それから約10分が経過。ヒーローインタビューに臨んだ浜中は、真摯(しんし)に反省の言葉を口にした。「僕が直線で斜行して大きな迷惑をかけてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです」。笑顔はない。「馬の操作をしているのはジョッキーですから。着順は変わらず1着になりましたが、この失敗を反省して精進していきたい」と続けた。

 8枠16番という外寄りの枠からゲートを飛び出して、迷わず主導権を握り、直線入り口から再加速。外から脚を伸ばしてきたイスラボニータを根性で振り切り、新マイル王へと導いた。

 「気分良く先手を取って競馬をしよう。そう考えていました。ずっといい感じで走り、馬体が合ってからもうひと伸びしてくれました。素晴らしい勝負根性でした」

 絶妙なラップを刻んだ。最初の3Fが分岐点だったと音無師は話す。「34秒前後で行くと苦しくなると思っていましたが、34秒4で行けましたからね。逃げ切るにはいい前半の入りでしたが、よく辛抱してくれました。最後は横に馬が接近していたので、左からはステッキを入れにくく、それで右からになってしまって…。申し訳なかったです」。6F戦線からマイル路線へと転換して、最高の粘りを引き出した。指揮官の戦略的なさい配が実を結んだ勝利と言っていい。

 「今後のことはオーナーとの相談になりますが、年内に使わないとなると、スプリントのG1は獲れていないので、来春の高松宮記念(15年3着、16年2着)を目標に」とトレーナーは青写真を描く。次に狙うのはスプリント王の座。磨いた二刀流を武器に、三たび桶狭間の舞台に立つ。

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