【神戸新聞杯】リアファル圧逃で菊切符

 「神戸新聞杯・G2」(27日、阪神)

 2冠馬ドゥラメンテが不在のクラシック最終章に、新星が誕生した。3番人気のリアファルが鮮やかに逃げ切り、重賞初制覇を飾った。これで芝路線に転向してから無傷のV2で、03年ゼンノロブロイとの父子制覇も達成。ルメールは、タッチングスピーチで制した先週の秋華賞TR・ローズSに続く2週連続重賞制覇となった。なお、2着リアルスティール、3着トーセンバジルまでが菊花賞(10月25日・京都)への優先出走権を獲得した。

 秋晴れの阪神で、今週もルメールの笑顔がはじけた。3番人気のリアファルが鮮やかに逃げ切り重賞を初V。タッチングスピーチで制した先週のローズSに続き、2週連続となるG1のトライアル制覇に、フランスの名手は「超うれしい」と興奮。検量室前で出迎えた音無師ら、関係者に向かって力強くガッツポーズをつくった。

 自らの判断で勝利を手繰り寄せた。トレーナーから「行く馬がいるので控えてもいい」と言われていた鞍上だが、好発を切ると迷わずハナに立つ。前半5F通過は62秒4のスロー。「リラックスして前に行けた」と呼吸を絶妙に合わせ、最後はリアルスティールに2馬身差をつけてゴール板を貫いた。「直線に向いてもしっかり走ってくれた。スタミナがすごい」と、危なげのない完勝に舌を巻く。

 これで芝へ転向後は2戦2勝だ。春は若葉Sへの出走も検討されたが、ソエの影響で自重。僚馬で、13年ジャパンダートダービーなどダート重賞3勝馬クリソライトの異父弟という血統や、脚元の負担を考慮し砂路線を歩んだ。5月の鳳雛S3着後に休養を挟み、ソエの完治を待っての芝挑戦。指揮官は「もともと芝でという気持ちはあった。クリソライトはゴールドアリュール産駒だが、この馬はゼンノロブロイ産駒だしね」と頬を緩めた。

 次戦はもちろん菊花賞へ。音無師にとっては、08年オウケンブルースリ以来の2勝目がかかる。「(神戸新聞杯3着からの臨戦だったブルースリと違い)今回はトライアルを勝って、胸を張って行ける」と手応え十分。ルメールも「この秋はG1を勝てるチャンスのある馬に乗れるし、楽しみ」と声を弾ませた。新星が、一気に世代の頂点まで駆け上がる。

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