カナロア新たな勲章!獲った年度代表馬

 「2013年度JRA賞」の受賞馬選考委員会が7日、東京都港区のJRA六本木事務所で行われ、国内G1・3勝と香港スプリント連覇を果たしたロードカナロア(牡6歳、栗東・安田)が、2年連続で最優秀短距離馬の座を獲得するとともに、栄えある年度代表馬に輝いた。なお、有馬記念で有終Vを果たしたオルフェーヴル(牡6歳、栗東・池江)が、昨年度に続き最優秀4歳以上牡馬を受賞。特別賞に武豊騎手(44)=栗東・フリー=が選ばれた。

 引退のはなむけに特大の勲章が加わった。昨年度に続く最優秀短距離馬に満票で輝くとともに、280票中209票を獲得したロードカナロアが年度代表馬に選出された。「こんなタイトルは一生に一度、獲れるか分からない。あの馬の功績に大きなプレゼントをしてもらった感じです」と安田師は声を弾ませた。

 “最強”の2文字を改めて誇示した一年だった。高松宮記念を完勝すると、勢いに乗って臨んだ安田記念でマイルG1初制覇。秋に入ってもその勢いは止まらず、スプリンターズSと香港スプリントを連覇した。「計り知れない底力を見せてもらいました。有馬記念でオルフェーヴルがすごいパフォーマンスをしたので、(年度代表馬になれるか)少し不安はありました。ただ香港スプリントも獲れれば、チャンスは回ってくるかなと思っていました」と喜びをかみしめる。短距離馬の年度代表馬受賞は98年のタイキシャトル以来。後世に語り継がれる名馬として、その仲間入りを果たした。

 現在は栗東近郊のグリーンウッドで放牧中で、13日に京都競馬場で引退式が行われる予定だ。今後は社台スタリオンステーション(北海道安平町)で種牡馬入りする。「(自分にとって)カナロアはかけがえのない存在。これからはやはり、子どもが活躍してくれることが一番の希望です」。父はキングカメハメハで、サンデーサイレンス系の牝馬との交配が可能。国内外を席巻した快速馬の遺伝子に、期待は高まるばかりだ。

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