【JCダート】タルマエ最強デモ

 「JCダート・G1」(12月1日、阪神)

 JBCクラシックを制したホッコータルマエが27日、中央G1初制覇に向けて完璧デモを行った。幸を背に栗東坂路で力強いフットワークを披露。今年は地方交流G1を3勝するなど充実ぶりは顕著で、来春はドバイ遠征も視野に入れる。昨年3着に敗れた舞台でリベンジを果たし、国内最強を証明する。なお、枠順は28日に確定する。

 文句のつけようがなかった。ホッコータルマエの最終リハは、幸を背に栗東坂路で単走。序盤は鞍上の手綱も微動だにせず、ゆったりとした脚さばき。徐々に四肢の回転数を上げ、一完歩ごとにスピードに乗る。後半、ステッキを右に持ち替え、鞍上が手綱をしごくと一気にギアチェンジ。パワフルに弾むようなフットワークで、4F53秒7‐39秒2‐12秒8をマークした。

 感触を確かめた主戦は「自分が思っているよりも時計が速い。ストライドが伸びているんだと思う。本当にいい状態ですね」と太鼓判を押す。上がり重点の調教で切れ味を磨いてきたのが、今年になって結果につながっている。「力をつけています。最近はしまいがしっかりして、去年よりもパワーアップしている。精神面も大人になった」と自信の言葉が並んだ。

 前走のJBCクラシックでは、初めて逃げる形になった。「行く馬がいなかったので、自然と流れでハナに立ちました」。結果は後続に2馬身の差をつけての完勝。「馬が応えてくれました。思っていた以上のレースをしてくれましたね」と賛辞を惜しまない。

 来春のドバイ遠征へ向けて弾みをつけたい。西浦師は「今年も行きたかったんだけど、まだ力不足だった。実績を積んで、しっかりとした成績を出して行きたい」と力を込める。地方交流G1を3勝し、次に狙うは中央G1のタイトル。「このまま快進撃を続け、ドバイに行けるように頑張りたい」と前を向く。

 幸自身は地方交流G1で歴代3位の10勝を挙げるが、JRAのG1制覇は08年高松宮記念のファイングレインが最後。それでも「自分自身のことは考えていない。馬自身が中央のG1を勝っていないので、勝ってもらいたい」と言い切る。

 「自分の思う通りに動いてくれるし、スッと前にも行けるし、切れもある。欠点がないのがいいところ。人気もするでしょうし、結果を出せるように頑張りたい」。結果の先には世界がある。タルマエを含めてG1馬9頭がそろった一戦。その中で国内のダート最強馬であることを証明してみせる。

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