島木譲二さん死去 11年から病名伏せ休養、本紙取材に「腎臓」と告白

 上半身裸になって自らの胸を連打する「大阪名物パチパチパンチ」や、灰皿で頭を叩く「ポコポコヘッド」など体を張ったギャグで吉本新喜劇の屋台骨を支えてきた俳優・島木譲二=本名・濱伸二=さんが16日午前9時6分、脳溢血のため入院先の大阪市内の病院で亡くなった。72歳。所属の吉本興業が発表した。兵庫県尼崎市出身。

 2011年1月から体調不良のため、休養していた。新喜劇を休演し、イベントなども休演したため、取材を続けて休養していることが判明したが、新喜劇の“鉄人”のイメージを大切にしたかったのだろうか、当時、吉本は病名など詳細については「公表する予定はありません」と回答していた。

 11年2月、本紙の報道で休養が明らかになり、島木さんは翌2月5日、ファンに向けて「心配かけてごめりんこ」と自身のギャグ「ごめりんこ」にひっかけたコメントを発表していた。

 同2月11日には、休養中で体調が悪かったにもかかわらず、神戸ワールド記念ホールで開催された「WBC世界ミニマム級タイトルマッチ」のリングサイドに姿を見せ、母校・興国高校の後輩、井岡一翔を応援した。

 島木は「本当は来たらあかんのですけど、来たんですわ。まあ、気分転換にもなるし」と豪快だった。体調について記者から聞かれると、「まあまあ。体は丈夫ですよ」と笑顔を絶やさず、「ちょっと腎臓の数値が上がってるので、落としてますねん」と舞台に立っているようないつもの話し方だった。

 島木さんは元プロボクサーで、ミドル級の西日本新人王にも輝いた。36歳で吉本入りし、独特の風貌とギャグの連発で人気を博した。

 通夜は17日午後7時から、葬儀・告別式は18日正午から、いずれも大阪市淀川区野中北1-1-77、新大阪典礼会館で営まれる。喪主は妻の濱昭子さん。

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