新海誠監督 大ヒット映画「君の名は。」に込めた思い ポジティブに今を生きて

 大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」の新海誠監督が20日、テレビ朝日系「報道ステーション」に出演し、小川彩佳アナウンサーに「何を伝えたかったと聞かれると何と答えられますか」と尋ねられ、「ポジティブに今を生きようと思ってもらえるんじゃないか」と答えた。

 新海監督は「ポジティブに今を生きようと思ってもらえるんじゃないか。なんとなくそういう期待みたいなのがあって作ったんだと思う」と述べた。続けて、「こういうアニメーション映画を見たいと思っている大きな穴が若い子たちを中心にしたどこかにあって、ちょうどその穴に近い形の作品を、ちょうどその穴があいているタイミングに僕たちが出すことができた」と独特の表現で大ヒットの背景を分析した。

 小川アナが映画に「報道ステーションでてきました?」と尋ねると、新海監督は笑い、「報道ステーションぽい番組の一カットを描かせていただきました」と明かした。小川アナがニュース番組を見るか尋ねると、新海監督は「大きな空気の変化を、報道を通じて感じたい」と見ていることを述べた。

 監督は続けて、「求められているものと差し出せるものの差が大きくなっているので。今日も強い台風が来ている。自然災害が多い。自分が住んでいる街がなくなってしまうかもしれない。あるいはなくなった(という人がいる)。明日なくなるかもしれないという気持ちを僕たちは抱えていて。そういう状況にあるってことが、なぜ絶望の中で希望がかなうような話を作りたいのかという自分自身の気持ちにつながっていった」と述べた。

 小川アナは東日本大震災の取材を通じ、被災者には後悔の念があることを述べた。

 新海監督は「あの時ああしていれば良かったという願いや祈りのようなものを僕たちは強く感じてきた。感じてきた祈りや願いそのものの作品を作っていいのではないか」と作品に込めた思いを語った。「現実には奇跡はなかなか起きない。でも映画の中でひとつ奇跡を起こしてしまった。これを見てほしい、見てもらう価値がある、そういう映画を作れたのがこの『君の名は。』だった」と話した。

 小川アナは「見終わった後はどこに引かれるのか分からなかったけれど、お話を聞くと全体のムードの中でリンクする部分があったのかなと」と監督との対話から感想を語った。

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