石田純一 条件付き都知事選出馬表明 「野党統一候補なら」でも…接触なし

 俳優・石田純一(62)が8日、都内で会見し、東京都知事選(14日告示、31日投開票)へ「野党統一であるならば、ぜひ出させていただきたい」と“条件付き出馬”を表明した。現状では各党との接触はなく、出馬確率は本人いわく「10%」。家族の賛同も得られておらず、スポンサー問題も解決していないが、「古い言い方ですが、新しい風が吹いてもいいのでは」と抜群の知名度を武器に、台風の目として名乗りを上げた。

 七夕の夜に都知事選の立候補に意欲を見せてから17時間後、石田が会見に臨んだ。黒いスーツに、ゆるめに巻いた黒ネクタイ。ローファーを履く足元には、もちろん靴下はなかった。報道陣200人に20台以上のテレビカメラを前に、「市民団体から要請があり、意見交換させていただきました。野党統一候補であるならば、ぜひ出させていただきたい」と持ち前の笑顔ではなく、神妙に宣言した。

 “条件付き”について、「野党が結集しないと、なかなか思いを力に変換できない」と力説。「自分が野党統一候補じゃないとヤダ、というより、統一候補が必要。ほかの方に決まったら、喜んで応援させていただきたい」と強行出馬は避ける意向で、確率を「10%」と見計らった。

 “マニフェスト”には『子育て支援』を挙げて、「生みにくい、育てにくいでは、子どもが希望を持てない。保育士さんを働きやすくして、保育園もどんどん建設して」と提案。東京五輪に向けては、「明るく捉えたいが、都民の生活が圧迫されたり、(費用が)膨れあがるのは黙って見てられない」と民衆の声を代弁した。

 政策を掲げたものの、問題は山積だ。芸能人としてスポンサー企業からの理解が不可欠だが、「何らかのペナルティーも出てくる。その協議をここ数日でしてきましたが、まだちょっと難しい」と状況説明。昨年9月には安保法案反対のデモに参加するなど、政治的な言動も目立ったとあって、「仕事も減ったりしております」と明かした。

 現状では野党各党はおろか、家族からも手を差し伸べられていない。妻でプロゴルファーの東尾理子(40)は出馬に反対しており、「離婚危機か?」という問いかけには、「それはないと思います」と苦笑い。息子で俳優・いしだ壱成(41)、娘でモデル・すみれ(25)にも、「電話してますけど、なかなかつかまらなくて…」と歓迎されていない様子。

 この日の会見も、個人事務所の関係者は姿を見せず、裏方となったのは10人足らずで構成している市民団体。先行き不安も感じさせたが、会見後には民進党・岡田克也代表から、石田を評価する声も上がった。政界進出を目指す航海に出た“石田丸”に吹くのは、逆風か、それとも、追い風か-。

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