仲間由紀恵 『放浪記』継承と発展誓う
女優の仲間由紀恵(35)が森光子さんから主演を引き継いだ舞台「放浪記」が14日、東京・シアタークリエで初日を迎えた。2012年に92歳で亡くなった森さんが41歳だった1961年の初演から09年までに、上演2017回を積み重ねた国民的作品。森さんの舞台では『でんぐり返し』が象徴的だったが、仲間は『側転』を披露。満員の客席からは思わぬ展開にどよめきと拍手が起こった。
緊張の初日の舞台。第4幕で仲間はみごとに『側転』を披露。笑顔がはじけた。
カーテンコールで仲間は客席に向かい、「この作品はとても高い山のように頂点ははるかかなたにあるように思いますが、私たちなりに役を追究してまいりました」とあいさつ。「半世紀かけて大切に育てられた大先輩、森光子さん、新生『放浪記』の誕生をあたたかく見守って下さったお客様に感謝申し上げます」と継承と発展を誓った。
主人公の作家・林芙美子が著作「放浪記」が雑誌に掲載されたことを知り、喜びを爆発させる印象的なシーンで、森さんが披露していた『でんぐり返し』は、仲間版では『側転』へと変更となった。目玉のひとつとなる側転演出は、仲間からの提案で、いくつかの候補の中から最終的に採用されたという。
作品の代名詞でもあった“伝統芸”を、新たに生まれ変わらせた仲間は「大きな喜びをどう表現しようか考えたとき、動きが大きく見えることもありますし、気持ちが伝わるかなと思いました」と狙いを説明した。
東京公演は、森さんの命日でもある11月10日に千秋楽。その後、大阪・新歌舞伎座、名古屋・中日劇場、福岡・博多座を周って、来年1月31日までの計105公演となる。
