加藤登紀子、健さん偲び「一晩泣いた」

 歌手の加藤登紀子(70)が22日、東京・千歳船橋駅前で行われた「テヴィエ像」の除幕式に出席し、今月10日に亡くなった俳優の高倉健さん(享年83)を思って、一晩泣き明かしたことを告白した。1983年公開の映画「居酒屋兆治」で高倉さんの妻を演じたとあって、亡き“夫”への思いは尽きないようだった。

 健さんが歌った「居酒屋兆治」の主題歌「時代おくれの酒場」は加藤の楽曲のカバーだった。加藤は、健さんの死去が公表された18日は、同曲をずっと聴きながら喪に服していたという。

 「本当にさみしいですね。何十年分の思い出がよみがえってきて、一晩泣きましたよ」としんみり。この日は「いい夫婦の日」だったが、劇中の“夫”の死に、心にポッカリと空いた穴の大きさを感じていた。

 現在、行っている自身の「ほろ酔いコンサート」ツアーでも、ステージから健さんへの思いを伝えるつもりだ。「わたしは『時代おくれの酒場』はリズミカルに歌ってたんですが、健さんはしみじみ歌ってました。今年はわたしもしみじみ歌ってみようと思います」と健さん風に歌うことを約束した。

 この日、駅前に設置されたのは、俳優の森繁久彌さんが「屋根の上のバイオリン弾き」で演じた役柄の胸像だった。加藤は「健さんは『俳優は生き方が大切』とおっしゃってましたが、森繁さんも生き方が演技に出る方でしたね」と2人の名優に賛辞を送った。

 高倉さんと森繁さんの共演は、映画「海峡」(82年)の1作だけだったが、2人はプライベートでも交流があった。除幕式に出席した森繁さんの次男・森繁建(たつる)氏(71)によると、森繁さんは自身のヨットに高倉さんを招待するなどしていたという。今年は森繁さんの五回忌とあって、建氏は「直接向こうに(お供えを)持っていったんですね。本当に律義な方でした」と命日が同じ2人の名優に思いをはせていた。

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