女性３人組ユニット・Ｐｅｒｆｕｍｅが１５日（日本時間１６日）、米ニューヨークのハマースタイン・ボールルームで３度目のワールドツアーの最終公演にして初のニューヨーク公演を行い、ニューヨーカー約３２００人を沸かせた。デビュー１０年目にしてかなった夢に、あ～ちゃん（２５）は「想像の３倍の熱量でした。次はアメリカツアーを！」と感激、現地ファンと再会を約束した。

　築１００年以上の歴史的ホールが、ダンスフロアと化した。来場者は、８割以上が現地ファン。日本と同じ、いや、それ以上の熱で、踊り、飛び跳ね、会場を揺らした。

　「みなさんが私たちの夢をかなえてくれました」と、かしゆか（２５）。ついに北米にたどり着いた。１１年に出世作「ポリリズム」がハリウッド映画「カーズ２」の全世界挿入歌に抜てきされ、映画のイベントで米ロサンゼルスを訪問。胸に残ったのは、片言の日本語で「ライブに来て！」と熱く訴える異国のファンの姿だった。

　いつかアメリカでライブを－。世界進出を目指し、１２年にレコード会社を移籍。同年からアジア、欧州と１年ごとにライブ活動の場を広げ、３年かけ“約束の地”に立った。

　開場時には、氷点下近い気温の中、約１００メートルの行列ができた。前夜１０時から並んだ先頭のデザイナー・ニックさん（２２）は、Ｐｅｒｆｕｍｅの魅力を「なんといってもダンスとビジュアルが素晴らしい。かしゆかはアメイジングだ」と熱弁。徹夜組の中には、ふとんやテントを持ち込んで眠る人も。世界的な主流になりつつあるエレクトロ音楽を武器に、日本が持つ“カワイイ”“アイドル”といったイメージを併せ持つ３人の魅力は、確かにＮＹっ子に届いた。

　次なる目標には、全米ツアーを挙げた。あ～ちゃんは「シーユーアゲイン！」と再会を約束。１０周年イヤーの来年は、さらに広く世界へと羽ばたいていく。