【11】還暦なんの“生涯現役”で頑張る

 「室田淳の鉄人トーク・第11回」

 今年還暦を迎える僕にとって、大きな目標となっているのが青木(功)さんです。72歳で頑張っているんだから本当にすごいと思う。自分も70歳になっても、青木さんのように常に「優勝するのはオレだ!!」っていう強い気持ちを持ってプレーしていたい。

 ツアーで何十勝も挙げている青木さんは僕から見れば雲の上の人。昔はそばにいるだけで怖かった。でも最近は柔らかくなって、試合会場でも「オイ、淳」なんて僕の頭をたたきながら話しかけてきたりする。時々、ぽろっぽろっといいことも言ってくれたりして、これがすごく勉強になるんだ。「青木さんって、こんなことを考えながらプレーしているんだ」ってね。

 去年、うれしいことがあった。レギュラーツアーとシニアツアーを合わせた生涯獲得賞金が、青木さんを超えたんだ(シニア歴代5位の約10億8170万円)。あの青木さんの上にいくなんて、ちょっと信じられない気分だね。そしてシニアツアーでの生涯獲得賞金も3億円の大台を超えた(歴代1位)。いろんな記録を一つ一つクリアしていくことが試合に出続けるモチベーションになっている。

 去年のシニアツアーでは、同い年の倉本昌弘君が賞金王になって僕は2位。2年前に自分がつくった最年長賞金王の記録を塗り替えられた。もちろん、今年は自分がっていう気持ちでいるよ。

 今年もレギュラーツアー、シニアツアー、そして地方で行われる地区オープンにもどんどん出場したい。地方の試合では、その土地の腕自慢のアマチュアと一緒に回ることも楽しみの一つなんだ。「まだまだオレにはかなわないよ。ゴルフはそんなに甘くないよ」っていうのを見せつけておかないと(笑)。

 これからも体力をしっかり養いながら、いつまでも現役にこだわっていきたいと思っています。「医者とゴルファーは生涯現役」っていう言葉もあるからね。今年も応援、よろしくお願いします。

(協力 ザ・リッツ・カールトン大阪)=おわり=

 ◆室田 淳(むろた・きよし)1955年7月26日、群馬県出身。太田高を経て日体大に進み、19歳からゴルフを始める。27歳でプロテストに合格し、91年のブリヂストン阿蘇オープンで初優勝。ツアー通算6勝。昨季は日本オープンで6位に入るなどし、史上最年長59歳にして賞金シードに返り咲いた。シニアツアーでも通算12勝を挙げ、06、07、13年と3度賞金王に輝く。家族は妻と3女。180センチ、80キロ。サメジマコーポレーション所属。

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