「ＫＫＴ杯バンテリンレディース・第１日」（１７日、熊本空港ＣＣ＝パー７２）

　ツアー初優勝を目指す香妻琴乃（サマンサタバサ）が２３歳のバースデーラウンドで輝いた。４バーディー、１ボギーの６９で回り、首位に１打差の２位で発進した。ボギーなしの６８で回った菊地絵理香（オンワードホールディングス）が単独トップ。前回大会で国内女子ツアー最年少優勝を飾った１６歳のアマチュア勝みなみ（鹿児島高２年）はバンカーに苦しみ、７６で６２位と出遅れた。

　今やツアー随一の人気選手となった香妻の２３歳はハッピーな幕開けになった。「うまくかみ合ってくれましたね」。５番で３メートルのチャンスを決めると、８番では４メートルを沈めて２アンダーでターン。１０番でボギーをたたいたが、１４番では残り１１６ヤードの第２打をピッチングウエッジでピンそば５０センチに。最終１８番を４つめのバーディーで締めくくり、笑顔で引き揚げてきた。

　昨季はプレーオフ負けの２位が２回。２２試合の出場で賞金ランク１９位に食い込んだが、一番ほしかったものはまだ手に入れていない。ツアー初優勝だ。「２２歳の１年間は優勝争い、ステップ・アップツアー（下部ツアー）とレギュラーツアーを行ったり来たり、ケガもあったり…。今日からの２３歳は１試合１試合、優勝目指して頑張りたい」と、気持ちを新たにした。

　今季は腰痛で第２戦から２試合を欠場。しかし今は「気候も暖かくなったし、もう腰の張りも感じない。体が軽いですね。思い切って振れるようになりました」と全快宣言。いきなり１打差２位発進のＶチャンス到来だ。

　この大会の歴代優勝者は勝みなみ、佐伯三貴、若林舞衣子、不動裕理らパット巧者が多い。昨年のパッティング部門（平均パット数）１位の香妻にうってつけの初Ｖ舞台かもしれない。