B・ワトソン2度目V 家族に魅せた!
「マスターズ・最終日」(13日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)
首位タイから出たバッバ・ワトソン(35)=米国=が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算8アンダーで2年ぶり2度目の大会制覇を果たした。同じく首位から出たジョーダン・スピース(20)=米国=は72とスコアを伸ばせず、3打差の2位に終わり、タイガー・ウッズ(米国)の持つ21歳3カ月の大会最年少優勝記録は塗り替えられなかった。
スタンディングオベーションに迎えられ、最終18番グリーンに上がってきたワトソンの目は潤んでいた。勝利を決めるパットを沈めると、グリーンサイドで2歳の息子カレブくんを抱きかかえ、アンジー夫人と抱擁。「もう一度、ここで勝つために頑張ってきた。家族の前で勝てたことが一番うれしい」と感激に浸った。
同じ最終組で回る15歳下のスピースとの一騎打ち。序盤は相手のバーディーラッシュで7番終了時には2打のリードを許したが、百戦錬磨のレフティーは慌てない。8、9番で相手が連続ボギーをたたくと、ワトソンは連続バーディーを奪って逆転に成功。「流れが来た」と確信した。
そして圧巻は13番パー5。代名詞のピンクのドライバーがさく裂して約360ヤードのビッグドライブ。2打目は56度のウエッジで打ってバーディーを奪い、リードは3打差に。これで大勢は決まった。
これまで3度、ドライビングディスタンス1位に輝いている飛ばし屋で、今大会も平均305・62ヤードでトップだった。カット打法からのフェードボールを持ち球にしており、左ドッグレッグのホールが多いオーガスタ・ナショナルGCは攻めやすいコースでもある。
「1度目はラッキーで勝てたが、今回はしっかりと準備をした結果、勝つことができた。2度もグリーンジャケットを着られて本当に幸せに思う」。マスターズの歴史に再び名前を刻んだレフティーは喜びをかみしめた。



