負傷の安美錦 連日の稽古 再出場「あと1、2日で判断」
「大相撲名古屋場所・6日目」(12日、ドルフィンズアリーナ)
2日目(8日)の竜虎(尾上)戦で古傷の右膝を負傷し3日目から休場した元関脇で十両の安美錦(40)=伊勢ケ浜=が12日、名古屋市内の部屋で連日の稽古を行った。再出場に関し「あと1日、2日で判断する」と、近日中にも決断を下す意向を示した。
まわしは締めなかったが上半身の強化や、足をすって歩行。最後は幕下力士相手に踏み込み、当たりを確認した。
稽古を再開した前日より患部への負荷もかけて着実に回復。「支えられるところと支えられないところがある。見極めながら。最大限に治療してやっている」。前日も稽古の後、病院に行き、患部にたまった血を抜いた。アイシングなど必死に治療を続けている。
右膝は前十字靱帯断裂、半月板損傷など何度も重傷を負った。ケガを乗り越え、土俵に立ち続けてきた。不屈のレジェンドは今場所、西十両11枚目で十両残留には6勝がノルマ。再出場がなければ20年ぶりとなる幕下への降下は避けられない。
「あと何日で出なきゃとか思っていない。自分が出るためにあきらめないでしっかりもがき、あがいている。あと何日とか考えても仕方がない。ちょっとでもいいことがあれば、いけるというものを積み重ねてね」と闘志は十分に保っている。
医師と話し合い、家族とも相談している。「(医師には)あんまり話を聞かないんだけど今度ばかりはしっかり話す。師匠は『任せる』というスタンス。家族に心配をかけているようじゃダメだけど気持ちを支えてくれている。まだまだ燃えている」と、気持ちに体がどこまで付いてくるかが判断材料になる。