北島康介氏、リオ切符逃した舞台裏語る 恩師との作戦会議せず…TBS番組で

 今年現役を引退した競泳の五輪金メダリスト北島康介氏が27日放送の「スポーツ!天国と地獄~語られなかったあの名場面のウラ側~」(TBS系)に出演した。引退を決意するに至ったリオ五輪出場を逃した代表選考会での秘話を明らかにした。

 リオ五輪出場の条件はレースで派遣標準記録を切ることと、2位以内に入ること。この両方をクリアしなければならない。エントリーしたうち突破の可能性が高かった平泳ぎ100メートルの派遣標準記録は59秒63。これを準決勝では突破しており、本人やトレーナーらスタッフもリオ五輪切符獲得を確信していた。

 しかし、本番となる決勝の結果は59秒93と派遣標準記録を突破できなかった。「もっと記録を上げてリオの切符をつかみにいくっていうことしか考えてなかった」、「ショックでしたよ。終わったーって思いましたよ」と、本人も想像していなかった結果だった。

 実はレース前、普段なら欠かさず行っていた恩師の平井伯昌コーチとの作戦会議を行っていなかった。北島氏は他の教え子を熱心に指導する恩師の姿を見て、平井コーチは準決勝で会心の泳ぎを見せた教え子を気遣って、あえて作戦を練るようなことをしなかったと再現ドラマで振り返った。

 そのことが響いてか、レースで飛び込んだ瞬間に平井コーチには、すぐに「しまった!」と思うほど泳ぎから迷いが見て取れたという。このことを北島氏は記録を切った上で2着以内という厳しい条件がプレッシャーになっていたことを踏まえた上で、「調子がいいだけに、前半行ききれない、後半追い込みきれないみたいな」状況だったと振り返った。

 ただ、番組のテーマである、アスリートの「天国」と「地獄」という観点では、「あの舞台で平井コーチがいて、まわりにたくさんスタッフがいて、支えられたっていうのは選手としてはすげえ天国ですよ」と最高の環境で挑戦を終えられたことを感謝していた。

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