野口ら“福士超え”狙わず勝負徹する

 「名古屋ウィメンズマラソン」(13日、ナゴヤドーム発着)

 女子マラソンのリオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねる名古屋ウィメンズマラソン(13日・ナゴヤドーム発着、42・195キロ)に向けた招待選手の記者会見が11日、名古屋市内で行われた。各選手とも1月の大阪国際で福士加代子(33)=ワコール=の出した陸連の派遣設定記録(2時間22分30秒)を上回る2時間22分17秒を超えるようなタイムを狙うことには消極的で、勝負に徹する考え。実質的に残り1枠を巡る戦いとなりそうだ。

 女子マラソンのリオ五輪代表枠は3つ。昨夏の世界選手権で7位入賞した伊藤舞(31)=大塚製薬=が内定。残り2枠となっている。大阪国際を圧勝した福士加代子(33)=ワコール=の2時間22分17秒のタイムは、今大会に出場する選手にとって、1つ大きな指標だが、04年アテネ五輪金メダリストの野口みずき(37)=シスメックス=が「タイムは考えていない。優勝すれば、それが1番五輪代表に近づく」と話したほか、14年仁川アジア大会銀メダルの木崎良子(30)=ダイハツ=も「タイムは設定してない。とにかく勝負に勝つこと」と、勝負重視の考えを表明した。

 福士は大阪国際後、陸連から五輪「確定」を示唆する言葉がなかったことを不服とし、名古屋にエントリー。その後、欠場を表明したが、今大会で福士のタイムを上回る選手が2人以上出た場合、わずかながら落選の可能性がある。ただ、今大会の30キロまでのペースメーカーの設定は、大阪の5キロ16分40秒を下回る5キロ16分55秒から17分00秒。16分55秒ペースでゴールしたとしても、2時間22分45秒で設定記録にも、福士のタイムにも及ばない。野口、木崎以外の選手も「ペースメーカーについていく」と、オーバーペースで仕掛ける選手はいない模様で、“福士超え”は極めて厳しいと見られる。

 選考上、福士の次点はさいたま国際で日本人トップの2位だった吉田香織(34)=ランナーズパルス=と見られるが、タイムは2時間28分台と低調。名古屋の日本人トップが、すんなり3枠目に収まる可能性は高い。最終選考会の名古屋は、残り1枠を争うサバイバルレースとなる。

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