「サクラセブンズ」リオ五輪王手
「女子ラグビー7人制・リオ五輪アジア予選」(28日、秩父宮)
日本代表「サクラセブンズ」が3連勝発進し、リオ五輪出場に王手をかけた。1次リーグ初戦の中国戦で、50メートル走6秒6の山口真理恵(26)=ラガール7=が2トライを決めるなど20-7で勝利。グアム、香港にも完勝した。香港大会(7、8日)で優勝した日本は、29日の1次リーグ・カザフスタン戦に勝つか引き分ければ、2大会での順位ポイント合計1位となり、男子に続いて五輪出場権獲得が決まる。
“ラグビーの聖地”秩父宮での初戦。サクラセブンズが、香港大会で唯一黒星を喫した中国に気迫を見せ、リベンジを果たした。
快足の山口がチームを勢いづけた。先制した後の前半ロスタイムにオープンに抜け出してトライを奪うと、後半0分にもタックルを受けながら相手を引きずるようにトライ。「とにかく外へ走ろうと考えていた。いいボールが来たのでトライできてよかった」。面目躍如に胸を張った。
キックオフから一気にやられた前回の反省を生かした。試合前の短い時間で互いにタックルを掛け合うパフォーマンスを見せ、「一度ロッカーに入るので気持ちと体を高めるのと低いタックルを意識するためです」と浅見ヘッドコーチ。狙い通り体格の大きな相手の攻撃の芽を摘み、山口は「みんないいタックルをしてたので、相手は攻撃が嫌になったのでは」と振り返った。
初戦を制した勢いでグアム、香港も下し3連勝。29日のカザフスタン戦で勝つか引き分けで五輪出場が決まる。主将の中村は「今日の結果はリセットして、また初戦のつもりで戦う。前に出ることがカザフスタン戦では大事」と全勝優勝を見据えた。山口も「準備してきた武器はもっと出せる」と、最終決戦に向けて気持ちを高めた。