ジョコビッチ5度目V 痛みに耐え栄冠
「全豪オープンテニス」(1日、メルボルン)
男子シングルス決勝は第1シードのノバク・ジョコビッチ(27)=セルビア=が7-6、6-7、6-3、6-0で第6シードのアンディ・マリー(27)=英国=を下し、2年ぶり5度目の優勝を果たした。四大大会Vは通算8度目。全豪5勝は1968年のオープン化以降で最多、歴代でロイ・エマーソン(オーストラリア)の6勝に次ぐ単独2位になった。優勝賞金は310万豪ドル(約2億8千万円)。
本来の姿にはほど遠くても、世界ランキング1位は崩れなかった。A・マリーと全豪3度目の決勝。右手親指や脚の痛みをこらえながらジョコビッチは耐え抜いた。「この素晴らしい大会で王者になることができて光栄」と感激に浸った。
1時間12分を要した第1セット。タイブレークでは無理には攻めることなく、相手のミスに乗じてものにした。第2セットはタイブレークの末に落とした。第3セットに入ると脚を気にする場面が増え、相手のショットを何度もぼうぜんと見送った。回復を待ちながらプレーを続け、鋭い動きを取り戻す。最後は9ゲーム連取で振り切った。
A・マリーとは誕生日が7日違いで、ジュニア時代からしのぎを削ってきた。2年前には全豪決勝で激闘を演じ、ウィンブルドン選手権決勝では借りを返された。対戦成績を今回で16勝8敗とし「他の選手とは違う特別なライバル」に、あらためて実力を見せつけた。