150キロの壁を超え運命の10・24待つ
【高知・井川博文投手】
宮崎でのフェニックス・リーグ第5戦(10月12日、生目の杜第2)井川博文は、LGツインズ(韓国)を相手に3回を無失点、三振4つを奪う好投を見せた。「失投らしい失投がなかった。全員右打者で同じようなスイングしてくれたんで。みんな外角低めに行って、スライダーも低くて良かった」
ここが最後のアピールの場所だ。ドラフト指名に向けて懸命の投球が続いている。
「去年は『行けたらいいな』ぐらいだったんですけど、今年はこのフェニックスの活躍次第でチャンスは去年よりはるかにあると思ってるんで。シーズン以上にプレッシャー感じてますね。開き直っとるつもりでおるんですけど、やっぱ内心は…」
今年1年間積み上げてきたものは奪三振数だった。1イニング1個を目標に、三振149個を奪ってシーズンを終えている。投球回数は146回1/3と見事目標を達成した。
もう1つクリアしたい壁があった。3年前、140キロが出るか出ないかだった球速は昨年148キロにまで上がった。今年のオープン戦、対広島戦(3月12日、由宇)で早くも145キロを記録している。
「この時期に145出るんやったら、150くらい行ってみようかなと。もうええわ!と思わずに『150キロ投げる!』って、ずっと口に出してやってたんで」
最終戦(9月25日、越智)でついに150キロの壁を越えた。宮崎でも149キロを記録、剛腕ぶりを発揮している。
「思いっ切り腕を振って、バッターをねじ伏せるぐらいのつもりで行きたいですね。2軍の選手はそんなに格上だとも思ってないし、アイランドリーグのレベルも高く見てほしいんで、やっぱり」
運命の日まであと8日、歓喜の声は高知に響くか。