悔しさバネに急成長サイドスロー左腕

 【香川・後藤真人投手】

 昨季は28試合に登板して3勝。今季すでに前期だけで3勝を挙げた。2年目のサイドスロー、後藤真人が大きな存在感を見せている。

 目を見張るのは防御率だ。昨季の2・76(29回1/3)に対し、今季は0・27(33回1/3)と大きく向上。規定投球回数クリアも目の前に近づいた。

 「中継ぎなので防御率が1つのモチベーションになる。そういう意味ではやっぱ、うれしいですね。追求していったらゴールなんてないんですけど、去年よりは『成長してるな!』ってところがありますね」

 シーズン前に目標にしていた球速5キロアップを早々に達成し、最速は144キロにまで上がった。これに90キロ台のカーブが加わり、うまく緩急を生かした投球で打者を手玉に取る。球速差は約50キロで、しかもサウスポーである。打者にとって非常に厄介な投手だ。

 「カーブって見せ球だったんですけど、ここにきて大分効いてきて、主力級の球になったというか。変則フォームで球の出どころが見にくくて。そういうところを前面に押し出していきたい。ややこしいのが売りなんで」

 成長の陰には昨年、最後のゲームでの後悔がある。グランドチャンピオンシップ第3戦(10月27日、悠久山)。試合を決められる2ランを浴び、新潟に独立リーグ日本一の座を許した。オフはほとんど高松に残って、トレーニングに。

 「死にもの狂いっていうか。今年にかける思いが強かったので。今までどこかで『まだ野球がやれる』とか、心の奥で思っていたところがあったんですよ。そういう余裕を完全に打ち消したかった」

 努力は制球力の安定へとつながった。ハートの強さが“中継ぎ”という仕事で生きている。

 「どれだけ試合で使えるか。体力面もアピールポイントやと思うんで」

 夏の暑さと連投の疲れ、そして勝負のプレッシャーに挑む。

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