広島 森下“二刀流劇場”で最下位脱出 7回自責0&猛打賞で開幕3連勝 絶賛の新井監督「想定外」

 「広島4-1DeNA」(4日、マツダスタジアム)

 “二刀流”での活躍劇じゃ~!!広島の森下暢仁投手(26)が7回2安打1失点(自責なし)の快投で、自身初の開幕3連勝を飾った。打っては猛打賞で貧打に苦しむ打線をけん引。七回の安打は逆転劇の口火を切る一打となった。チームの連敗が2で止まり、最下位脱出となった勝利に、満員のマツダスタジアムは大盛り上がりの一日となった。

 グラウンドは森下の庭と化した。投げては七回2死まで無安打の快投。打ってはチーム唯一の3安打で、自身2度目の猛打賞を記録した。抜群の野球センスを遺憾なく発揮し、「とにかくチームが勝てばいいなと思ってマウンドに上がっているので、本当に勝てて良かったです」と涼しい顔で汗を拭った。

 得点力不足にあえぐ打線に“刺激”を入れ続けた。二回2死の1打席目は粘った末に9球目を捉えて左翼への二塁打とし、四回2死の2打席目では左前打。「3打席目はさすがにちょっと打てないだろうと思っていました(笑)」。そんな予感をよそに、1点を追う七回1死でも左前打を放つと、塁上で右拳を握って気持ちを表に出した。

 そこから野間の併殺崩れの間に、チーム全体で21イニングぶりの得点となる同点の生還を果たし、次打者の代打・松山が決勝の勝ち越し3ランを放った。ベンチで大興奮の森下も、値千金の一打を放ったベテランの頭をポンポンとたたいて熱い抱擁。お立ち台では「気付いたらスタンドに入っていた。松山さんをたたける時が来るんだなと思って、ベンチ前でたたかせてもらいました」と笑顔を見せた。

 本業の投球では二回に野手の2失策が絡んで先制点を与えるも、最少失点で投げ進めた。直球は最速150キロを記録し、得意のカットボールも切れ味抜群。自らのバットでも好機を演出しながら、自身初の開幕3連勝を飾り「我慢していたら点が入るだろうなと思って、粘り強く投げられた。そこが良かったと思います」と胸を張った。

 この活躍劇には新井監督も「いやもう素晴らしいピッチングでしたね。本当によく頑張ったと思います」と絶賛。打撃についても「元々バッティングが良いピッチャーなんですけど、3本打つというのは、こっちも想定外でした」とうれしい誤算を明かした。

 右人さし指にマメができた影響での降板となったものの、「大丈夫だと思う。また次に向けて良い準備ができれば」と強調。これでチームは最下位も脱出し、借金完済に再び王手をかけた。“二刀流”の活躍を見せた森下に引っ張られ、コイが5月戦線で上位へと昇っていく。

 ◆森下が自身2度目の猛打賞 森下の3安打猛打賞は2022年3月26日・DeNA戦以来、2度目。なお、今季打撃成績は9打数4安打で打率.444となった。

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