新井カープ「悔しい」阪神に悪夢3連敗 誓ったCSでのリベンジ「また、ここで野球ができるように」

 甲子園での最終戦。ファンにあいさつをして引き揚げる新井監督(手前)ら広島ナイン(撮影・立川洋一郎)
 8回、勝ち越しを許し、悔しそうに天を仰ぐ九里(撮影・神子素慎一)
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 「阪神タイガース5-1広島東洋カープ」(10日、甲子園球場)

 広島が阪神との直接対決で悪夢の3連敗を喫し、逆転Vの可能性が限りなく遠のいた。阪神の優勝マジックは「5」に減り、ゲーム差は11に広がった。先発・九里亜蓮投手(32)の力投も勝利にはつながらなかった。新井貴浩監督(46)は「自分も悔しい」と唇をかみ、CSでのリベンジを誓った。

 黄色い人波が大きく揺れ、加速した勢いを止められない。終盤まで懸命に食らい付くも、最後は優勝へひた走る虎に振り切られた。甲子園では1分けを挟み7連敗。逆転Vを狙う上で落とせなかった3連戦は、悪夢の3連敗となった。新井監督は試合後、落ち着いた表情で口を開き「自分も悔しいし選手も悔しいと思う」と話した。

 先発・九里は五回まで無安打投球。1-0の六回1死で初安打を許し、小園の悪送球でこの試合初めて得点圏に走者を背負った。ここで森下に同点の中前適時打を許すも、大山を遊ゴロ併殺に仕留めて追加点は防いだ。

 同点の七回は遊撃・田中の連続失策から2死満塁とされるも、伊藤将を三ゴロ併殺に抑えてこん身のガッツポーズ。だが八回に暗転した。先頭・近本への四球から2死満塁とされ、代打・糸原に勝ち越しの2点中前適時打。球場全体が大歓声に包まれる中、肩を落として降板となった。

 7回2/3を5失点(自責点4)。「結果として負けているので単純に悔しい。大量失点してしまった回は先頭に四球を出してから向こうに流れがいってしまった」と右腕。許した安打は3本ながら7敗目という結果が、何とも歯がゆかった。新井監督は「味方の失策があった中、それをカバーする素晴らしいピッチングだった」と奮闘をたたえた。

 ただ、結果的にチームは敗戦。逆転Vへの望みをつなぐ意味でも負けられない天王山で、阪神との力の差を見せつけられた。

 3年ぶりに阪神戦のシーズン負け越しも決定。指揮官は阪神との差を問われ「ちょっとの差だと思う。でも、そのちょっとが大きいと思うし。タイガースは成熟されている(チーム)。自分たちは、まだまだ試合を重ねていく中で強くなる。これからのチームだと思っている」と自軍の“現在地”を語った。

 それでもまだ戦いは続く。「また、ここ(甲子園)で野球ができるように頑張ります」と新井監督。レギュラーシーズン優勝の可能性は限りなく遠のいたが、その先にあるCSを見据え、残り14試合も一戦必勝で全力を尽くしていく。

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