広島・田中広 来季遊撃再奪取だ 「皆さんの期待をいい意味で裏切りたい」

 広島の田中広輔内野手(32)が16日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、現状維持の1億5000万プラス出来高でサインした。来季が2年契約の2年目。今季はプロ最少の81試合の出場で打率・206、2本塁打、8打点の成績に終わった。プロ9年目の来季は悔しさをバネに遊撃のレギュラー再奪取を狙う。

 不完全燃焼に終わった今季を振り返り、田中広は反省の言葉を並べた。「見ての通り情けない。これまでの野球人生で体が元気で、こんなに苦しいことはなかったので、いろいろと考えさせられるシーズンだった」と悔しさをにじませた。

 開幕戦は「1番・遊撃」でスタメンに名を連ねるも打撃の状態が上がらず、遊撃のポジションを高卒3年目の小園に譲った。6月以降は代打や代走での起用が増え、10月上旬には右膝手術を受けた19年8月以来、約2年2カ月ぶりの2軍降格を味わった。プロ入り最少の81試合の出場にとどまり、打率・206、2本塁打、8打点の成績に「結果を出せなかったのは、僕の実力不足です。もっとチームをいい方向に導けたのかもしれないですし、まだまだ鍛錬が足りない」と唇をかんだ。

 逆襲を期す来季は小園から遊撃のレギュラーを再奪取することを目標に掲げた。「(こだわりは)もちろんある。自分の仕事ができれば。皆さんの期待をいい意味で裏切りたい」と闘志を燃やした。

 10月は若手に交じり、宮崎でのフェニックスリーグに参加。秋季練習でも精力的に汗を流し、「見つめ直すことができた。その中で少しいいかなという感覚もあった」と打撃の手応えをつかんだ。来年1月からは弟のDeNA・田中俊やロッテ・中村奨らと沖縄で恒例の自主トレを行う。「毎年走ることがメイン。走れなくなったらだめなので」とさらなる下半身強化を図り、万全な状態で春季キャンプを迎える構えだ。

 遊撃のレギュラー獲得を基本線に今季主に守備固めで21試合に出場した三塁挑戦にも意欲を示す。「来季でもう9年かという思い。若い子ともう一回泥んこになって、切磋琢磨(せっさたくま)しながら僕は僕なりに仕事ができるようにしたい。選手会長は任期を終えたが、(後任の大瀬良)大地をサポートしていきたい」と決意を示した背番号2。まだまだ老け込む年齢ではない。巻き返しを図り、かつての輝きを取り戻す。

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