大盛穂、支配下契約 夢つかんだ!走力と守備力を評価 初参加の秋季Cは打力アップだ

 広島は12日、育成1年目の大盛穂外野手(23)と来季の支配下契約を結んだと発表した。大盛は秋季キャンプ地の宮崎県日南市で契約金1000万円、年俸500万円でサインした。背番号は未定。今季はウエスタン・リーグで109試合に出場し、打率・248、1本塁打、11打点、16盗塁。走力と守備力が評価され、念願の支配下登録を勝ち取った。(金額は推定)

 チーム宿舎のいすに腰を下ろした大盛は、喜びをかみしめながら言葉を紡いだ。7月までに支配下登録を勝ち取ることはできなかったが、シーズンを通じてのプレーが評価された。待ちに待った瞬間だった。

 「本当のプロ野球選手としてのスタートラインに立つことができた。来年からは、2桁の背番号をもらえるのはありがたい。ファームでは一番多く試合に出させてもらったことで成長できた。感謝しかありません」

 ウエスタン・リーグでは今季チーム最多の109試合に出場。上位打線で起用されたこともあった。打率こそ・248ながら、16盗塁をマーク。俊足を生かし、外野では広い守備範囲を誇った。走力と守備力を買われての支配下登録だ。

 挫折を乗り越えてきた野球人生だ。静岡産大4年春に社会人でのプレーを目指し、8社の練習に参加したが全て不合格に終わった。悔しさは野球へ打ち込む新たな原動力となる。春季リーグでは打率・392で首位打者に輝き、東海地区を担当する松本スカウトの目に留まった。

 プロ志望届を提出しても、ドラフト会議で指名を受ける自信はなかった。指名直後、母・由美さんに電話で報告すると「泣いて喜んでいた。何を言っているか分からなかったくらい」という。この日の吉報は、最高の恩返しになったはずだ。

 初めて参加する今秋の1軍キャンプでは打力アップが最大のテーマ。「打てないと試合には出られない」と、東出2軍打撃コーチや野間、西川らから助言をもらっている。練習後は宿舎2階の映像ルームで自身の打撃に加え、同じ左打者のスイングにも積極的に目を凝らす。「1軍(のキャンプ)に来ているので」。日南での貴重な19日間を無駄にするわけにはいかない。

 今秋は残り3試合の紅白戦が予定されている。来春の1軍キャンプ参加メンバーは、この実戦での結果と内容が重要な参考資料になる。「(来春も)1軍のキャンプに行きたいです」と力を込めた。立ち止まることなく、次の目標を見据えている。

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