戸田緊急降板も九里&今村ともに2回0封
「広島4-3阪神」(26日、マツダスタジアム)
白星後に広島の恒例となっている食堂での儀式。この日は出番がなかった勝利の方程式組が笑顔でタッチを交わしたのは、頼もしきチームメートだった。戸田の緊急降板を九里、今村、一岡、オスカルのリレーで救い、劇的勝利への道を切り開いた。
先発の戸田が左手人さし指にまめができた影響で、3回2失点で降板。1-2の四回から出番が来た九里は2回をピシャリ。「いつでも投げられる準備はできていた」。流れを途切れさせることなく、バトンをつないだ。
今村もフォークを効果的に使って1人の走者も許さず、スコアボードに「0」を並べた。胸にあったのは強い責任感。「僕たちでつないでいかないといけない」。一岡は八回を最少失点で切り抜け、九回はドラフト6位のオスカル(ホンダ)が締めた。畝投手コーチは「しっかり投げてくれた。ヘーゲンズらを休められたことは大きい」と目尻を下げた。
9連勝のうち7勝が2点差以内。接戦が続く中でヘーゲンズ、ジャクソン、中崎の出番が増えた。3人の力だけで勝負の夏場を乗り切るのは難しい。いかに選手層を厚くできるかが、今後の課題でもある。
「あとの(中継ぎ)4人がどれだけ力を出せるかが大事だった。きょうは大きな1勝になった」と今村。結束力はさらに強固になった。