黒田3連発食らった…20年目で初屈辱

 「交流戦、広島1-6ソフトバンク」(3日、マツダスタジアム)

 広島の黒田博樹投手(41)が3連発を含む4被弾。7回8安打5失点で3敗目を喫し、チームも連敗となった。同点の三回、柳田、内川、松田の主軸に3者連続本塁打を被弾。プロ20年目で自身初の屈辱となった。昨季、交流戦は3戦3勝と好相性を誇ったが、強力打線の一発攻勢に泣いた。

 悔しさを隠すことなく、語気を強めて振り返った。7回8安打5失点で3敗目。ソフトバンク打線に3連発を含む4被弾。プロ20年目で初めて喫した屈辱に、黒田は「3本とも完璧にやられましたね」と言い訳しなかった。変化球を狙われた。

 「あの3本で流れが一気にいってしまった。もともと力がある打線ですが、その中で自分の投球ができなかった。変化球のキレもよくなかったですね」

 同点で迎えた三回、1死から柳田と対戦。2-2から5球目、4球使ったスプリットが真ん中に甘く入った。「勝負に行ったところで高めに浮いた失投なんですが。見逃さず完璧に捉えられた」。打球は球場最深部、左中間スタンド中段に飛び込む特大弾となった。

 続く内川には低めのスライダーを拾われて、打球は左翼フェンスをギリギリで越えた。まだ終わらない。続く松田に内角低めのカットボールを、バックスクリーン右へ運ばれた。ゴロで凡打を築く投球は影を潜め、3点差の七回には2死一塁から、再び柳田に左翼越え適時二塁打を許した。

 初回は城所に右越えソロを浴びた。日本での1試合4被弾は、2000年9月6日の巨人戦(東京ドーム)以来。1999年7月31日の巨人戦(広島)では、ワースト5被弾で7失点を喫している。メジャーを含めれば、ヤンキース時代の2013年8月24日(日本時間)・レイズ戦に4被弾で7失点して以来だ。

 4月30日の中日戦(マツダ)以降、登板4試合で勝ち星から遠ざかっている。交流戦は昨季3戦3勝と好相性を誇ったが、強力打線の一発攻勢に泣いた。

 チームは連敗。「流れ的には勝たないといけない試合。こういう結果になって非常に残念です」と厳しい表情で言葉を紡いだ。

 貯金は4。2位・巨人が勝ち、ゲーム差は0・5に縮まった。過去、チームとして苦手にしてきた交流戦。正念場を迎えている。これまで幾度となく逆境を乗り越えてきたベテラン。敗戦を糧に、次回登板で雪辱に向かう。

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