新井「25」9年ぶり躍動 球場一番乗り

 「広島春季キャンプ」(1日、日南)

 新井貴浩内野手(39)が、カープでは9年ぶりとなる背番号「25」のユニホーム姿を披露した。キャンプ初日から気合十分の主砲は、チーム一番乗りで天福球場に到着。新たな試みとしてアーリーワークを導入し、1年間フルで戦う体を作り上げるために早朝から1時間、筋トレを敢行した。全体練習後には1時間の坂道ダッシュ。全開のキャンプインとなった。

 右翼後方の室内練習場から、駆け足でグラウンドに下りた。カープでは9年ぶりに背負う「25番」。初披露にスタンドのファンからも拍手が起こった。39歳。衰えは少しも見せない。節目の大偉業、悲願の頂点へ、新井が全開キャンプインだ。

 広島に入団した1999年から阪神最終年の2014年まで、16年間付けた愛着ある番号。この日の朝、宿舎の鏡の前で立ち姿を確認したという。「部屋の鏡で見てみました。28もいい番号だけど長年、付けていたのでしっくりきます」。思わず笑みがこぼれた。

 強力な“援軍”を背に、胸に、早朝から動きは軽快だ。午前7時40分。宿舎から一番乗りで球場に到着。全体練習開始前に1時間、ウエートルームにこもった。その意図は、オフの間続けてきた筋力トレーニングの継続。キャンプでは初の試みとして、アーリーワークを始めた。

 「練習の一番あとだと体もキツくなる。朝早く来てやった方がいい。年齢も重ねている。新しい試みとして、やってみようと思う」

 8年ぶりに復帰した昨年同様に、初日から徹底的に下半身強化に努めた。「夏以降の反省を踏まえ、オフもしっかり鍛えてきた」。昨季は序盤から4番に定着。献身的にチームを支えながらも、個人では7月と9月の月間打率が2割台前半と低迷した。その反省から今年は1年間戦う体を仕上げるために、“朝トレ”を導入した。

 「まだ負けないゾと思ってやる。けど、気持ちは半分半分。自分が4番を打っているようじゃ、ダメだというのもね。カープの将来を考えたら、若い子が4番を打ってほしい」

 18年目の今季も簡単に、定位置は譲らない。だがプロとしての誇り、自負を見せる一方で5年、10年先のチームを思う。「自分よりポテンシャルの高い選手はたくさんいる。カープを背負ってくれるような子が出てきてほしい」。その助言、雰囲気づくりは惜しまない。早朝練習、居残りでの坂道ダッシュ…。ベテランは背中でも語る。

 2000安打の偉業まで残り29本に迫る。初日の練習を終え、「そのためにやるわけじゃない」と再度、強調。すべては25年ぶり、新井自身まだ見ぬ優勝のためだ。「昨年はケガしたら終わりだと思ってやった。突っ走れるだけ突っ走りたい」。39歳も泥にまみれ、がむしゃらに日々を戦う。フォア・ザ・チームで頂点へと駆け上がる。

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