緒方鯉、悪夢の逆転負け…連勝しかない

 「広島4-6ヤクルト」(3日、マツダスタジアム)

 鯉が土俵際に追い込まれた。広島は3点リードの八回、2番手の大瀬良大地投手(24)が自身の失策も絡んで痛恨の3失点。4-4で延長戦に突入も、十一回に勝ち越しを許して連勝が5で止まった。痛恨の逆転負けで、逆転CSには残り2試合を連勝するしかなくなった。鯉戦士たちよ、今こそ底力を見せてくれ。

 鯉党の悲鳴とため息。本拠地が悲しみに包まれた。ジョンソンの粘投も、エルドレッドの逆転弾も実らない。自滅で痛恨の逆転負け。3位阪神とのゲーム差が1に広がり、逆転CS進出には4日・阪神戦(甲子園)、7日・中日戦(マツダ)に連勝するしかなくなった。

 緒方監督は「こっちの勝ちの流れだった。取らないといけないゲームだった。先頭への四球や守備のミスが重なり追い付かれ、勝ち越された」と嘆いた。そして「明日まず勝たないと、上に行く条件がなくなる。反省した上で切り替える。明日を勝って最後も勝つしかない。頑張ります」と続けた。懸命に前を向いた。

 理想的な展開が暗転したのは、4-1の八回だった。大瀬良が自身の失策をきっかけに1点を奪われ、なお2死一、二塁で中村に右前打を許す。打球を処理した野間の本塁送球は、捕手のはるか頭上を通過する大暴投。カバリングに入った大瀬良も捕球し損ない、ボールは観客席に飛び込んだ。三塁に到達していた一塁走者の本塁生還も認められ、悪夢の3失点。同点に追い付かれた。

 野間は「守備固めで入ったのに情けない。申し訳ない」とポツリ。大瀬良は「大事なところで真ん中に入り、打たれるべくして打たれた。チームにもジョンソンにも申し訳ない。また明日、自分にできることを精いっぱいやりたい」と、言葉を絞り出した。

 同点の延長十一回には4番手のヒースが、3四球で2死満塁のピンチを迎え、5番手の一岡は三輪に勝ち越し打を浴び、さらに投手の徳山に押し出し四球を与えた。もうカープに反撃の力は残っていなかった。

 大瀬良は27球を費やし、九回から登板して2回無失点の中崎は41球を投じた。4日・阪神戦(甲子園)への影響は必至。それでも、戦うしかない。勝つしかない。鯉が最後の意地を見せる時が来た。

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