「ＤｅＮＡ６－３広島」（２８日、横浜）

　高々と舞い上がった打球は、左翼フェンス上部で跳ねた。３戦連発…とはいかなかったが、敗戦の中で光る広島・エルドレッドの一打。苦手ＤｅＮＡに意地を見せた。これで５戦連続で安打、打点をマーク。助っ人の好調が頼みの綱だ。

　「４点を先制されて、嫌な流れになった直後。どう転ぶか分からない展開に持っていけたという意味では、いいヒットだったよ」

　４点ビハインドの四回。三回まで無安打に抑えられていた三嶋に、先頭の丸が中前打で出塁した。ここでエルドレッド。新井の休養で６試合ぶりに４番に座ると、１ストライクからの２球目、外寄り高めの１４４キロ直球を狙った。

　左翼フェンス直撃の二塁打。丸が一塁から一気に生還して１点を返した。「あまりいいスイングができなかった」と反省も込めた一打。それでも「芯で捉えられたし、パワーで持っていけたよ」と胸を張った。ここ５試合で６打点。打撃下降気味のチームで、助っ人のバットが頼もしい。

　連勝ストップに表情も曇るが、立ち止まってはいられない。「１試合に１打点を心掛けている。打線の中核を担う１人として毎試合、打点を挙げてチームに勝ちをつけたいんだ」とエルドレッド。一振りで流れを変える。再び連勝街道へ。フルスイングで勝利を届ける。