キラが藤浪撃ち!適時打で光見えた
「広島2‐8阪神」(15日、マツダ)
不振にあえぐ広島の主砲にとっては、大きな1本だったに違いない。六回2死三塁で回ってきた3打席目。キラは藤浪が投じた内角高めの151キロの豪速球を、力ではじき返した。右前へ運ぶ適時打。「2アウトだし、打って(走者を)かえすことだけに集中していた」と振り返った。
開幕から昨年のような勝負強い打撃が見られず、打率は1割台に低迷している。12日の中日戦(マツダ)では今季初めてスタメンから外れ、この日は「5番・一塁」で2試合ぶりに復帰。結果は2打数1安打、1打点、2四球だった。
14日には休日の選手もいる中、打撃練習に汗を流した。その時マンツーマンで打撃指導した野村監督は「キラはよかったり、悪かったりなんだがね。ウチの軸の選手なので使っていきたいというのはあるんだけど」と、何とか調子を戻してくれることを願っている。
現在チームは首位に立っているが、打線の状態は深刻だ。この日も藤浪に4安打。指揮官は「数字を見てもらえば分かるけど、菊池とエルドレッド以外はね。辛抱しないといけない」とため息を漏らした。
キラが完全復活すれば、昨季のように打線のカンフル剤になるはず。藤浪から放った1本の安打を足がかりに、本来の姿を早く見せて欲しい。
