マエケン、藤浪VS大谷の話題独占阻止だ

 広島・前田健太投手(25)が24日、マツダスタジアムでブルペン入りし、26日の楽天戦(マツダ)に向け調整した。登板当日は阪神・藤浪と日本ハム・大谷のスーパー新人対決に注目が集まるが、後輩たちには負けられない。赤ヘルのエースとして「話題性を出す」と存在感を見せる快投を誓った。

 日曜日の野球ニュースは「藤浪VS打者・大谷」の新人対決に注目が集まるのは間違いない。同日の楽天戦に先発する前田健はマツダスタジアムで調整。「いい投球しても(話題で2人に)勝てっこないですから。ひっそりと戦います。昔よりは(扱いの少なさに)慣れてますから」と最初は白旗モードで苦笑いした。

 自身に関しては、同級生の楽天・田中との公式戦初対決はまたも実現しなかった。「(投げ合いが)できればスゴイ良かった、と思っていたけど、今年も無理そう。なかなか当たらないですね…」。3月のWBC日本代表では「88年会」の2人がダブルエースとして君臨した。投げ合えば、「藤浪VS大谷」に匹敵する話題を呼ぶだけに、残念そうな表情を浮かべた。

 だからこそ、考えを改め、話題を簡単に新人に譲りたくない気持ちが強くなった。「チームの代表として、もっと取り上げてもらえるようにならないと。カープの中で話題性を出していかないといけない」ときっぱり。WBCのベストナインに選ばれた『世界のエース』が、存在感を見せる快投で話題独占の阻止を狙うつもりだ。

 近日中に始まるオールスターの投票でも藤浪には対抗心をチラリ。「(1位は)無理でしょうけど」と笑わせながら、「成績もそうだし、ファンから見たいと思われる選手でいたいと思う」と自尊心を示した。

 楽天打線の4番・ジョーンズはWBCではオランダ代表。2次ラウンド(3月10日・東京ドーム)2回戦で対戦し、2打数2三振と完璧に封じた。「いいイメージを持って入りたい」と、攻略法はインプット済みだ。

 現在、防御率1・08は両リーグトップ。今季は常時150キロ近い直球に、高速のスライダー、チェンジアップと全球種で進化している。WBCで得た自信が右腕を成長させた。

 チームは2連勝中で、交流戦5勝3敗の2位タイと、初の優勝へ好位置に付ける。「まだ試合数もあるし、できるだけ勝ちたい」。赤ヘルへの注目度アップへ向けても、鯉のエースは勝ちまくる。

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