弱気は最大の敵!野村「津田魂」継承

 広島・野村祐輔投手(23)が8日、“津田魂”の継承を誓った。先発が予定される10日のDeNAとのオープン戦は、山口県周南市の「津田恒実メモリアルスタジアム」のこけら落としとして行われる。20年前に亡くなった伝説の「炎のストッパー」の名に恥じぬよう、新人王右腕は「弱気は最大の敵」を胸に刻んだ。

 伝説の先輩の名を冠した球場で恥ずかしい投球は見せられない。「スゴイ方だと思っている。カープの先輩たちは素晴らしい選手が多い。自分もそうなれればいいと思っている」。野村は津田魂の継承を胸に、マウンドに上がるつもりだ。

 オープン戦とはいえ、“大役”だ。先発が予定される10日のDeNA戦は、津田氏の出身地である周南市の「津田恒実メモリアルスタジアム」で行われる。同氏の功績をたたえ、昨年12月に周南市野球場の愛称が決定。同戦がこけら落としとなる。

 93年7月20日に津田恒実氏は脳腫瘍のため32歳の若さで亡くなった。当時4歳の野村は現役時代の姿は記憶にない。それでもマツダスタジアムのブルペンにある「津田プレート」など、偉大さを身近に感じてきた。

 津田氏の座右の銘も、もちろん知っている。「『弱気は最大の敵』というのは本当に大事。打者に対して気持ちで勝っていかないと。気持ちで負けていてはいけない」。

 炎のストッパーと呼ばれ、三振の山を築いた津田氏の快速球も、野村のあこがれだ。昨季は抜群の制球力を武器に9勝を挙げ、新人では46年ぶり1点台となる防御率1・98。だが今季はかわす投球だけでなく、要所で力勝負を挑む「剛の野村」をテーマにやってきた。

 「打者が真っすぐを待っているところで、真っすぐで空振りを取るというのは大事。すぐには無理だけど、僕も徐々に(津田さんのように)なっていければ」と、“炎の球”を理想に掲げた。

 オープン戦初登板となった前回5日のソフトバンク戦(マツダ)は3回2安打無失点と上々のスタート。この日はマツダスタジアムでブルペン入りするなどで、10日の登板に備えた。4回を投げる予定だ。

 「前回はいい球があったし、いい球の確率を今回は上げる。相手より今は自分の投球をするだけ」。天国の津田氏が見守る前で、新人王右腕は真っ向勝負だ。

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