大阪桐蔭、3大会連続8強入り 境がランニング本塁打、陸上部で鍛えた100メートル11秒06俊足生かした

 「選抜高校野球・2回戦、大阪桐蔭4-2神村学園」(27日、甲子園球場)

 2回戦4試合が行われ、大阪桐蔭(大阪)が3大会連続の8強に進んだ。ジュニア五輪の出場経験を持つ境亮陽外野手(3年)が、大会3号のランニング本塁打を含む4打数3安打1打点で、西谷浩一監督(54)の甲子園歴代単独トップの通算69勝目に貢献。西谷監督の母校でもある報徳学園(兵庫)は主将の間木歩投手(3年)の8回1失点の好投で、常総学院を下し、28日の準々決勝で近畿対決が実現する。中央学院は春夏通じて初の8強。青森山田は延長タイブレークで、広陵にサヨナラ勝ちした。

 大阪桐蔭の韋駄天(いだてん)・境は縦横無尽に3度、ダイヤモンドを駆け回った。1点を追った初回に同点のホームを踏み、三回は勝ち越しの生還。最大の見せ場は1点リードの五回だ。先頭で打席に入り右中間に大きな放物線を描いた。

 「(旧基準なら)多分入ってたかも」と振り返った当たりだが、今春からの新基準のバットではフェンス上段に直撃するのがやっと。それでも、外野手が打球処理にもたつく間に、ギアを一気に上げて三塁ベースを回って生還。今大会はめっきり減った本塁打を足でつかみとった。

 自慢とする100メートル11秒06の俊足。小学生時代から足は速かったが、西部中で「野球のために」と所属した陸上部で才能がさらに開花した。平日は部活でトラックを、週末はダイヤモンドを駆け回り、3年の頃にはジュニア五輪に出場できるほどになった。

 それでも“本業”は野球であり、聖地を沸かせた同郷の先輩の背中を追いかけてきた。「憧れていた」のは同じ岐阜出身でOBの中日・根尾。入学当初は同じく二刀流も、同期の平嶋らの存在もあり野手に専念した。

 ランニング弾の後、西谷監督は満面の笑みで「ナイスバッティング!」と迎えてくれた。境はそんな指揮官に「細かいところまでやり通す先生。野球以外のことでもしっかり生活していけるように学んだ」と感謝する。3年連続の8強に貢献し、公私ともに尊敬する恩師を甲子園で一番勝った男にしてみせた。

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